今年も、生産者ランキングの首位を独走している

「ノーザンファーム」

先月の頭にアメリカのケンタッキー州で行われた

「キーンランド・ノベンバー・
ブリーディングストックセール」では、

代表の吉田勝己オーナーが、150万ドル
(当時のレートで約1億4700万円)で

1頭の繁殖を買っていたように、

「もっといい馬を生産したい」

という貪欲な姿勢は、見習うべきだと思います。

その「キーンランド・ノベンバー・
ブリーディングストックセール」では、

カペラSにスイートジュエリーを登録している

下河辺行雄オーナーが代表の「下河辺牧場」も、

22万ドル(約2156万円)で

1頭の繁殖を買っていました。

「下河辺牧場」は、

1933年に下河辺孫一さんが

千葉県の成田市で始めた老舗で、

日高に牧場を作ったのは1966年のことで、

過去の生産馬で私がすぐに思い付くのは、

1991年の帝王賞を勝って、

その年の最優秀ダート馬に選ばれた
ナリタハヤブサや、

2003年に牝馬三冠を達成した
スティルインラブや、

2004年のオークスを勝った
ダイワエルシエーロや、

2009年のローズSを勝った
ブロードストリートあたりでしょうか。

そして今年は、アユサンが桜花賞、

ダノンシャークが京都金杯と富士S、

ヒラボクディープが青葉賞、

レッドスパーダが関屋記念と、

重賞を5つ勝っています。

また、

「下河辺牧場」は、

毎年のようにセールに生産馬を上場していて、

今年の落札状況は、

◆「千葉サラブレッドセール」
→2頭を上場し、2頭が落札

◆「HBAトレーニングセール」
→5頭を上場し、3頭が落札

◆「セレクトセール」
→9頭を上場し、5頭が落札

◆「HBAセレクションセール」
→3頭を上場し、3頭が落札

◆「HBAサマーセール」
→2頭を上場し、どちらも主取

と、上場馬21頭の内、

計13頭が落札されていますが、

上場した頭数のおよそ3割の8頭が「主取」でしたから

下河辺オーナーとしては、

十分に満足できる内容ではなかったでしょうし、

「来年のセールで、【主取】の頭数を減らすためにも、
今の段階から生産馬を活躍させたい」

と考えている筈です。

しかも、前述した通り「下河辺牧場」は、

先月の「キーンランド・ノベンバー・
ブリーディングストックセール」で、

2000万円以上の資金を使っている訳ですから、

今の下河辺オーナーは、

「その分を回収したい」

という気持ちも強く持っていることでしょう。

そのため、500万、夙川特別、藤森Sと、

現在3連勝中と勢いに乗っている

自家生産馬のスイートジュエリーには、

当然、大きな期待を寄せている筈で、

この馬を管理している安田調教師に対し、

目イチの勝負仕上げの指示

を出している可能性は高いと思います。

しかも、

自家生産馬のスイートジュエリーがカペラSを勝てば、

馬主さん達に対し

「下河辺牧場」の名前をアピールできることに加えて

1着賞金3500万円の内、

「馬主の取り分」にあたる8割の2800万円と、

生産者賞の65万円と、

繁殖牝馬所有者賞の80万円の、

合計145万円も得られる筈ですから、

下河辺オーナーにとって、

間違いなくメリットは大きいと言えるでしょう。

実際に厩舎が、

スイートジュエリーをどのように仕上げてくるのか、

念入りに確認していきたいと思います。

当日買い目をご希望の場合は
競馬会員にお申込み下さい。