国枝栄調教師が京阪杯に登録している、

サイレントソニックについて。

国枝師は、東京農工大学農学部の獣医学科を卒業した後、

美浦トレセンが完成した1978年から、

新潟大賞典をセッテジュノーで勝つなど、

調教師を引退するまでに247勝を上げた

山崎彰義調教師のところで助手となり

キャリアをスタートさせていまね。

山崎師のところに入ったきっかけは、当時、

八木沢勝美先生のところで助手をやっていた

高橋裕先生と元から顔馴染みで、

「山崎先生が、大学を出ている助手を欲しがっている」

という話を高橋先生から聞いたことだそうです。

ちなみに国枝先生は大学時代のことについて、

「獣医になるつもりで入ったけど、
馬術部のことばかりを優先して、
全く勉強しなかった」

と話していたことがあります。

その後、1989年に調教師の免許を取ってから、

1990年に厩舎を開業していて、

ブラックホークで勝った1999年のスプリンターズSと

2001年の安田記念や、

ピンクカメオで勝った2007年のNHKマイルCや、

マツリダゴッホで勝った2007年の有馬記念や、

マイネルキッツで勝った2009年の天皇賞・春や、

アパパネで勝った2010年の牝馬三冠など、

これまでにGI・10勝を含む重賞34勝、

全体では649勝という素晴らしい成績を残しています。

そして、

2007年の国枝師は、先ほど書いたGI2勝を含む、

「41勝・獲得賞金11億7307万円」

という過去最高の成績を上げ、

調教師リーディングで2位に輝いていましたが、

過去3年の成績を見てみると、

2010年→33勝・獲得賞金9億1420万円
2011年→38勝・獲得賞金7億1737万円
2012年→41勝・獲得賞金6億8110万円

と、勝ち鞍が増えているにも関わらず、

獲得賞金が減っていました。

ですから、今年は国枝師が、

「最低でも昨年以上の成績を残したい」

と考えていた筈で、実際に先週までの時点で、

「35勝・獲得賞金7億2232万円」と、

もう昨年を上回ってはいるものの、

まだ2007年より獲得賞金が

4億5千万円以上も少ない状況ですから、

今週以降は国枝師が、

「効率良く賞金を稼ぐためにも、
一つでも多くの重賞を勝っておきたい」

と考えているのは間違いないと私は見ています。

また、国枝先生は、現在68頭の馬を預かっていて、

その内の「稼ぎ頭」は、

2009年の天皇賞・春を勝つなど、

これまで5億5703万円の賞金を獲得している

マイネルキッツですが、

2011年のステイヤーズSを勝ってからは、

「9連敗中」となっているため、

「マイネルキッツの分を他の馬で稼いでおきたい」

と考えている筈です。

したがって、このサイレントソニックについては、

渾身の勝負仕上げで臨んでくると見ていましたので、

最終追い切りの内容を入念に確認したところ、

「前走のオパールSの時の状態はしっかりと維持できている」

と判断できるものでした。

この馬は、これまで重賞で好走したことがないため、

今回はそれほど人気にはならないとは思いますけど、

状態の良さを活かして、

ここで上位に食い込んでくる可能性も

十分に考えておくべきでしょう。

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