上原博之調教師がサウジアラビアRCに使う、
サクセスムーンについて。
美浦からとても近い土浦市出身の上原調教師は、土浦第三高校に通っていた時、
獣医師だったお父さんの薦めで馬術部に入って、主将だった3年生の時には、
地元の茨城でやった国体に出て、個人で準優勝、団体で優勝していました。
そして、高校を卒業した後は、中央大学の法学部に進学して、
大学でも馬術部に入って、3年生と4年生の時には主将を任されていましたし、
4年生の時には、全日本学生選手権で、個人で3位、団体で5位の成績を残していました。
大学を卒業した後は、JRAに就職をしようとしていましたけど、
残念ながら採用されず、一度、乗馬のインストラクターとして就職しましたが、
その後、調教助手になって、柄崎義信さんの厩舎や、和田正道調教師の厩舎で経験を積んで、
1993年に調教師の試験に受かると、次の年に厩舎を開業しています。
上原調教師は、開業した年に13勝して、次の年にはスガノオージを使った毎日王冠で初めて重賞を勝つと、
その後は、ダイワメジャーを使った、2004年の皐月賞や、
2006年の天皇賞・秋や、2007年のマイルCSなど、
G1を5回も勝っていて、今までに重賞を25勝しています。
また、2006年には、ダイワメジャーの活躍などで、
「7億1970万円」(18勝)と、今までで一番多い賞金を稼いでいました。
ただ、去年までの3年間は、
2013年→獲得賞金4億5563万円(重賞3勝を含む19勝)
2014年→獲得賞金3億2733万円(重賞1勝を含む14勝)
2015年→獲得賞金2億7777万円(18勝)
と、明らかに「右肩下がり」なっていますし、去年と一昨年は、
2006年の半分以下の数字に留まっていましたから、
今年を迎えるにあたって上原調教師は、「キッチリ巻き返したい」と願っていたでしょう。
ただ、今年に入ってから先週までの上原厩舎は、
「2億5190万円」(17勝)と、去年と一昨年のペースは上回っていますが、
このままだと、2006年の数字には遠く及びません。
また、マイネルラクリマを使った一昨年のオールカマーを勝ってから、
「重賞で28連敗中」となっていますから、今の上原調教師は、
「重賞を勝って一気に賞金を稼ぎたい」と考えている筈です。
そして今週、上原調教師は、1着賞金3300万円のサウジアラビアRCにサクセスムーンを使いますので、
「間違いなく勝負懸かり」と見ていました。
この馬は、先週のサフラン賞からの連闘になるため、最終追い切りはやっていませんが、
厩舎にいる時の様子を確認してみたところ、疲れているような素振りを見せていませんでしたので、
いい状態をキープできているのでしょう。
サフラン賞では、スタートしてハナを奪ったものの、
他の馬に絡まれる厳しい展開となって5着に負けてしまいましたが、
今回は、開幕週の東京となりますから、巻き返しは十分にあると思っています。