ホッカイドウ競馬の田中淳司調教師がエルムSに使う、
ナムラビクターについて。
田中淳司調教師は、同じホッカイドウ競馬で厩舎を構えているお父さんの田中正二厩舎で、
2001年から厩務員をやっていました。
そして、2005年に調教師の試験に受かると、2007年に自分の厩舎を開業しています。
初めの年は、「20勝・獲得賞金1781万円」という成績で、
ホッカイドウ競馬のリーディングは20位でしたけど、その後は、
2008年→28勝・獲得賞金2505万円(10位)
2009年→50勝・獲得賞金3736万円(4位)
2010年→74勝・獲得賞金4990万円(3位)
2011年→75勝・獲得賞金6984万円(2位)
2012年→88勝・獲得賞金7636万円(2位)
2013年→91勝・獲得賞金1億0217万円(3位)
2014年→95勝・獲得賞金7002万円(2位)
と、順調に勝ち星と賞金を積み重ねていました。
そして去年の田中調教師は、「102勝・獲得賞金9442万円」という数字で、
ホッカイドウ競馬のリーディング1位になっていますから、今の師は、
「ホッカイドウ競馬を代表する調教師の一人」と言えるでしょう。
また、田中調教師は前に、
「道営の2歳は強いと言われる中で、そこで一番になりたいと思ってやってきた」と話していて、
実際、ハッピースプリントを使った2013年の北海道2歳優駿と全日本2歳優駿を勝っていますし、
その他にも、グランプリブラッドを使った去年の道営記念など、
ホッカイドウ競馬の重賞をいくつも勝っています。
ただ、田中調教師は、今までJRAのレースに何度も馬を使っていますが、
去年のクローバー賞でリッジマンが2着に入ったのが最高で、
まだ一度もJRAのレースを勝てていません。
それに2011年からずっと挑戦している函館2歳Sに、
今年はピンクドッグウッドを使いましたが、16着という結果に終わっていましたから、
今の田中調教師は、「早くJRAのレースを勝ちたい」と考えている筈です。
ですから、師がナムラビクターをどのように仕上げてくるのか、注目していたところ、
最終追い切りについての報告が、
「門別競馬場の坂路で、レースでも乗る服部騎手がビッシリ追って、
3Fが36秒4、終いの1Fが12秒6という時計を出していました。
とても力強い脚捌きで駆け上がっていましたし、追い切った後の息の入
りも良かったので、力を出し切れる状態に仕上がっている筈です」
という内容でしたから田中調教師が勝負を懸けてきたのでしょう。
この馬は、JRAからホッカイドウ競馬に移籍して、
結果の出ないレースが続いていますので、今回、あまり人気にはならないのでしょうが、
デキの良さを活かせれば、一発があるかもしれません。