「カーバンクルSで注目すべき存在」と見ているのは、
志邑宣彦オーナーが出走させる
ヤサカオディールです。
志邑オーナーの本業は、愛知県の春日井市に本社工場を構えている、
「株式会社ヤサカインダストリーズ」の代表取締役です。
1975年に設立された同社は、主に防犯ブザーや電子回路基板の設計・制作を手掛けており、
本社工場の他にも、国内では、愛知県小牧市に「小牧倉庫」を、
国外では、中国の上海とタイに関連会社を有しております。
同社はコンスタントに4億円近い年間売上高を記録していますので、
そのトップである志邑オーナーのことは、多くの方が「優秀な経営者」と認めているのでしょう。
そして馬主としての志邑オーナーは、2010年からJRAで馬を走らせており、
過去の代表的な存在としては、2011年のハッピーエンドプレミアムを制し、
オーナーに「初の特別レース勝ち」をもたらしたヤサカシャイニーが挙げられ、
この年は、同馬の活躍によって、「3548万円」の賞金を獲得しておりましたが、
翌年から一昨年までは、
2012年→「16戦1勝・獲得賞金572万円」
2013年→「15戦0勝・獲得賞金516万円」
2014年→「23戦1勝・獲得賞金1252万円」
という成績でした。
そのため、昨年の志邑オーナーは「2011年以上の結果を残したい」と考えていた筈です。
実際に昨年は、ヤサカオディールがセプテンバーSと飯豊特別を制するなど、
「18戦3勝・獲得賞金4682万円」という過去最高の成績を残しておりますので、
見込みは正しかったと言えるでしょう。
しかし、志邑オーナーは、JRAで馬を走らせ始めてから、
今年で7年目になりますが、まだ重賞は一度も勝てておりません。
したがって、現在のオーナーは、「そろそろ重賞を勝ちたい」と強く願っている筈であり、
今週、ヤサカオディールでオープン特別のカーバンクルSを勝って本賞金を加算できれば、
今後の重賞レースに出走させられる可能性が高まり、
「初の重賞勝ち」に大きく近付ける上、このレースの1着賞金2300万円の内、
「馬主の取り分」にあたる8割の1840万円を得られるのです。
したがって、私が志邑オーナーの立場であれば、
この馬を預けている水野調教師に対して、間違いなくメイチの勝負仕上げを指示しますし、
最終追い切りに関する報告が、
「ポリトラックで、全体が70秒6、終いが12秒1という、
この馬としてはまずまずの時計を馬なりで出していました。鞍
上が仕掛けると素早く反応して、軽快な脚捌きで鋭く伸びてい
ましたから、キッチリ仕上がっているのでしょう」
という内容でしたから、
好レースが期待できると考えております。