「株式会社クラウン」がサウジアラビアロイヤルCに登録している、
クラウンスカイについて。
「株式会社クラウン」は、以前、個人名義で所有馬を走らせていた矢野悦三オーナーが、
一昨年の6月から使っている法人名義ですから、ここでは同社のことを「矢野オーナー」と表記します。
皆様もよくご存知の通り、矢野オーナは、埼玉県さいたま市の浦和区に本社を構え、
各種建築物の設計などを行っている「クラウンコンサルタント株式会社」や、
愛知県名古屋市の中区に本社を構え、下水道や道路の構造設計などを行っている「
株式会社クラウンテック」といった複数の企業を擁する、「クラウングループ」の代表者です。
同グループは、1985年に矢野オーナーが「クラウンコンサルタント株式会社」を設立してから、
先ほど名前を挙げた「株式会社クラウンテック」や、福岡県福岡市の早良区に拠点を構えている、
「株式会社クラウン建築設計」や、大分県の豊後高田市に拠点を構えている、
「株式会社クラウン」など、徐々に系列企業を増やしていき、現在では、さいたま市、
福岡市、大阪市、札幌市、仙台市の計5ヶ所に自社ビルを所有しております。
よって、同グループを束ねている矢野オーナーが、
「大いに尊敬すべき優秀な経営者」であるのは言うまでもありません。
なお、馬主としては、2010年から矢野悦三オーナーの個人名義で馬を走らせていましたが、
一昨年からは所有名義を「株式会社クラウン」としており、
悦三オーナーのご子息である恭裕オーナーは、先ほど名前を挙げた
「クラウンコンサルタント株式会社」の代表取締役社長を務めており、
JRAの馬主としては、一昨年のフェアリーSを制したクラウンロゼなどを所有しております。
なお、矢野オーナーは、生産と育成の両方を行っている、
計70馬房を備えた「クラウン日高牧場」(北海道沙流郡日高町)や、
砂浜を活かした調教コースやプールなどで育成を行える、計21馬房を備えた
「海の牧場・クラウンファーム」(大分県国東市)などを所有するオーナーブリーダーでありながら、
積極的に競走馬セールに参加しており、今年も、8月24日(月)から27日(木)に行われた
「HBAサマーセール」で2頭を1317万円(税込)で購入しておりました。
更に、10月5日(月)から昨日まで行われた「HBAオータムセール」でも、
1頭を172万円(税込)で購入しておりますので、現在、矢野オーナーは、
「セールで使った資金をすぐに所有馬の賞金で回収しておきたい」と考えていることでしょう。
また、先ほども記した通り、恭裕オーナーは、クラウンロゼで一昨年のフェアリーSを制し、
既に重賞勝ちを成し遂げておりますが、悦三オーナーは、
2012年の小倉2歳Sとデイリー杯2歳Sでクラウンレガーロ(個人名義)が2着に入ったのが最高で、
まだ重賞を勝てておりません。
よって、当然、悦三オーナーは、「そろそろ重賞タイトルが欲しい」と強く願っている筈ですから、
1着賞金3200万円(馬主の取り分は8割の2560万円)
のサウジアラビアロイヤルCに登録しているクラウンスカイについては、
この馬を管理している小野調教師に対して、メイチの勝負仕上げを指示している可能性が高いと見ておりました。
そして、最終追い切りの内容を確認したところ、
「ウッドで全体67秒4、終い13秒8という時計を出していて、
馬なりでサッと流す程度でしたから、時計は目立つものではありま
せんでしたが、脚捌きはとてもスムーズで軽快な動きを見せていま
したから、いい状態でレースに臨めそうです」
というものでしたから、見方は正しかったと確信しております。