一口馬主クラブの「サンデーレーシング」が桜花賞に登録している、
メジャーエンブレムについて。
一口馬主クラブ・「サンデーレーシング」の代表取締役を務めている吉田俊介氏は、
「ノーザンファーム」の代表を務めている吉田勝己オーナーのご子息であり、
同クラブの募集馬は、大半が「ノーザンファーム」の生産です。
吉田勝己オーナーが１９８８年に「株式会社ダイナース愛馬会」として創設した同クラブに於いて、
最近の代表的な存在としては、２０１１年の牡馬三冠を制し、
２０１２年の宝塚記念、２０１３年の有馬記念などを制したオルフェーヴルや、
２０１２年の牝馬三冠、同年と２０１３年のジャパンＣ、
２０１４年のドバイシーマクラシックと有馬記念などを制したジェンティルドンナや、
２０１５年の皐月賞とダービーや、今年の中山記念などを制したドゥラメンテが挙げられるでしょう。
２０１４年の同クラブは、フェノーメノで制した天皇賞・春や、ジェンティルドンナで制した有馬記念など、
重賞を９勝したものの、２０１０年から４年連続で１位だった「ＪＲＡ馬主リーディング」に於いては、
１位「キャロットファーム」→重賞１２勝を含む１２１勝・獲得賞金３０億６０２８万円
２位「サンデーレーシング」→重賞９勝を含む１０２勝・獲得賞金２５億５８０９万円
と、２位に甘んじておりました。
そのため、２０１５年を迎えるにあたってクラブの関係者達は、
「必ず１位に返り咲きたい」という思いを抱いていた筈で、
実際、ドゥラメンテで皐月賞とダービーを制し、
メジャーエンブレムで阪神ジュベナイルＦを制するなど、昨年の「ＪＲＡ馬主リーディング」に於いては、
１位の「サンデーレーシング」→１０６勝・獲得賞金２８億３０６３万円
２位の「キャロットファーム」→１２２勝・獲得賞金２５億９７０３万円
と、見事に１位を奪還しております。
ただ、先ほども記した通り、２０１４年の「サンデーレーシング」は、
１位のキャロットファームに「５億０２１９万円」という差を付けられていた上、
２０１５年は、１位の「サンデーレーシング」と２位のキャロットファームとの差が「２億３３６０万円」と、
決して「完全勝利」とは言えない数字だった訳ですから、
現在、「サンデーレーシング」の関係者達は、「今年は少しの油断も許されない」と考えているでしょう。
実際、今年に入ってから先週までの「サンデーレーシング」は、
１位の「サンデーレーシング」→重賞５勝を含む４６勝・獲得賞金１０億０２２５万円
２位の「キャロットファーム」→重賞３勝を含む３７勝・獲得賞金７億７７１３万円
と、２位の「キャロットファーム」を、勝利数では９勝、獲得賞金では
２億円以上を上回る好成績となっておりますが、
これまでの好成績が募集馬への出資には直結していないと見ております。
何故なら、「サンデーレーシング」は、計８９頭の「２０１５年度募集馬」（現２歳世代）について、
昨年の５月１４日（木）にラインナップを発表し、それから出資を受け付けておりますが、
これらの内、既に満口となっているのは８１頭で、「募集中止」となった２頭を除く残りの６頭は、
１１ヶ月以上が経った現在も、出資の受け付けを行っておりますから。
これが他の一口馬主クラブであれば、「順調そのもの」と言えますが、
最大手の「サンデーレーシング」にとっては、決して満足いくものではない筈であり、
早急に全ての馬を満口にするため、現在はクラブの関係者達が、
「過去の募集馬を活躍させてクラブの知名度を更に高め、今後の出資者増加に繋げたい」と強く願っていることでしょう。
また、同クラブは３月１３日（月）より、「特別入会の受け付け」と題して、
「新規出資者の募集」を開始しており、
その後は、昨年と同様のスケジュールで「２０１６年度募集馬」のラインナップを発表する筈でして、
「特別入会」の希望者が増えるほど、「サンデーレーシング」にとっては「出資者候補」が増えることとなり、
それが、今後のクラブの利益に繋がるのは間違いありません。
そして今週は、桜花賞にメジャーエンブレムを登録してきましたので、
クラブの関係者達が「過去の募集馬をＧＩで活躍させて、初期段階での出資者増加に繋げたい」と考え、
この馬を管理している田村調教師に対して、かなり勝負懸かった指示を出していると見ておりましたし、
実際、最終追い切りについての報告も、
「南ウッドで強めに追われて、５Ｆが６５秒７、終いが１２秒１
という時計を出していました。カズノテイオー（３歳５００万下）
とダンディーレイ（古馬１０００万下）の３頭併せで、一番後ろか
ら追い掛けて、最後は豪快なフットワークで２頭を一気に交わして
いましたので、完全に仕上がったと見ていいでしょう」
ただ、
「３走前のアルテミスＳでは、道中で折り合いを欠いて２着に
負けているように、まだ気性面で幼いところがあります。それ
に、稽古では多少うるさいところを見せていましたので、これ
がレースで出なければいいのですが…」
という報告も届いておりますので、馬券の中でどう扱うのかは、
最後まで慎重に見極めたいと考えております。