セントウルSでこの度、「注目している存在」として見ているのは、
「ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン」が登録している
バーバラ。
1986年、多数の生産牧場が株主となって設立した「ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン」は、
「ユニオンオーナーズクラブ」の名前で出資者を募集している一口馬主クラブで、
その親会社は、「アロースタッド」の運営や、繁殖馬セールの主催などを手掛けている
「株式会社ジェイエス」です。
クラブの設立には、1989年のエリザベス女王杯を勝ったサンドピアリスでお馴染みの岡田牧場や、
1996年の皐月賞を勝ったイシノサンデーでお馴染みの服部牧場や、
2005年の天皇賞・春を勝ったスズカマンボでお馴染みのグランド牧場や、
1988年のダービーを勝ったサクラチヨノオーや
1996年の天皇賞・春と有馬記念を勝ったサクラローレルでお馴染みの谷岡牧場など、
日高の老舗牧場が関わっております。
そして、愛馬会法人・「株式会社ユニオンオーナーズクラブ」の代表取締役を務めているのは、
「株式会社ジェイエス」の代表取締役でもある藤原悟郎氏であり、
クラブ法人「株式会社ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン」の代表取締役を務めているのは武岡大佶氏です。
武岡氏は、「静内スタリオンステーション」と「武岡牧場」の代表も務めており、
その他にも、LPガス関連の事業や、ソーラーパネルの設置などをやっている「株式会社武岡商店」の代表や、
北海道のLPガス関連企業で作られている、「一般社団法人・北海道LPガス協会」の副会長も務めております。
そして「ユニオン」は、これまでに1000頭以上をJRAで走らせており、
過去の代表的な存在としては、1989年のエリザベス女王杯を制したサンドピアリスや、
2008年の福島記念を制したマンハッタンスカイや、
2011年のフィリーズレビューを制したフレンチカクタスといった名前が挙げられ、
現役の代表的な存在としては、昨年のJBCレディスクラシックなど、
地方交流重賞を4勝しているサンビスタの名前が挙げられるでしょう。
ただ、同クラブは、フレンチカクタスで制したフィリーズレビュー以降は、
JRAの重賞で「45連敗中」となっており、もう4年半近くもご無沙汰しているのですから、
この状況にクラブの関係者達は危機感を強く感じている筈です。
何故なら、このように重賞を勝てない時期が長く続けば、出資を検討している顧客層に、
「ユニオンの馬は賞金の高いレースを勝てない」という印象を与えてしまい、
それが出資者減少を招いてしまう可能性が高いのですから。
実際、同クラブは、今年の6月1日(月)に、
2010年の朝日杯FSと2011年のNHKマイルCを勝ったグランプリボスの半妹(父キングズベスト)など、
全部で40頭の「2015年度募集馬」(現1歳世代)を発表し、
6月22日(月)から26日(金)まで「一次受け付け」(抽選)を、
7月3日(金)から「通常受け付け」を、それぞれ行っているものの、
既に満口となっているのは5頭のみで、
「募集停止」となった1頭を除く残りの34頭は現在も募集中となっております。
したがって、現在はクラブの関係者全員が、「何が何でも重賞を勝ちたい」と考えている筈であり、
1着賞金5700万円のセントウルSに登録しているバーバラについては、
この馬を管理している小崎調教師に対して、
メイチの勝負仕上げを指示している可能性が高いと見ておくべきでしょう。
そのため、この馬の上位入線を期待しております。