水野貴広調教師が函館2歳Sに使う、
マコトルーメンについて。
水野師は、四位洋文騎手や藤田伸二騎手などと同じく、
1988年に「第7期生」として競馬学校の騎手課程に入り、
1991年に、1992年の菊花賞、1993年に天皇賞・春、
1995年の天皇賞・春とGIを3つ勝ったライスシャワーや、
1987年のアルゼンチン共和国杯など重賞を3つ勝ったカシマウイング
などを育てたことで知られている飯塚好次師のところから乗り役としてデビューしています。
ちなみに、ライスシャワーの新馬戦と3戦目の芙蓉Sでは、水野騎手が乗って勝っていました。
そして、2005年の5月に騎手を引退して助手となり、
次の年に調教師の試験に受かって、その年の6月に厩舎を開業しています。
初めの年は、レースに使った頭数が少なかったため4勝に終わったものの、
2007年→7勝・獲得賞金1億0962万円
2008年→12勝・獲得賞金2億4475万円
2009年→18勝・獲得賞金2億2942万円
2010年→17勝・獲得賞金2億3773万円
2011年→14勝・獲得賞金3億1394万円
2012年→21勝・獲得賞金3億2925万円
と、どんどん成績を伸ばしていて、2013年は、
「24勝・獲得賞金3億9772万円」と、勝ち星と賞金のどちらも、
開業してから一番いい数字を残せたので、きっと、彼は満足していたことでしょう。
でも、去年は、「18勝・獲得賞金2億3561万円」と、
2013年と比べると、勝ち星が6つ、賞金は1億5000万円以上も減ってしまったので、
きっと彼は、「今年は巻き返す」と思っている筈です。
ただ、今年に入ってから先週までの成績は、「9勝・獲得賞金1億2133万円」と、
去年とほぼ同じペースになっていますから、水野師としては、
「このままではまずい」と考えている筈で、私が彼の立場でしたら、
「賞金の高い重賞を勝ちたい」と考えるでしょう。
そのため、1着賞金3000万円の函館2歳Sに使うマコトルーメンについては、
どう仕上げてくるのか注目していたので、最終追い切りの様子を聞いたところ、
「ウッドで、全体が68秒9、終いが12秒8という時計
でまとめていました。15日(水)にやった1週前追い切
りでビッシリ追われていたので、昨日は、完全に馬なりで
したから、時計は平凡なものでしたが、動きそのものはと
てもスムーズで、状態の良さを感じさせるものでしたね」
という見込み通りのものでしたから、
ここに向けて水野師が念入りに仕上げてきたと判断していいでしょう。
新馬戦の勝ち方が、あまり派手ではありませんでしたから、
今回は、それほど人気を集めなさそうですが、
軽く見るのは禁物だと見ています。