中舘英二調教師が函館２歳Ｓに使う、
アルマククナについて。
中舘師は今年の２月一杯で乗り役を引退して、３月に厩舎を開業していて、
乗り役時代の同期には、今も現役で頑張っている木幡初広騎手、
そして引退して調教師となった鹿戸雄一騎手、調教助手となった谷中公一師、
出津孝一師などがいて、この５名は馬事公苑最後の卒業生です。
１９８４年の３月に、加藤修甫さんの厩舎から乗り役としてデビューした中舘師は、
１９９２年→ブランドアートに乗ったフラワーＣで、初めての重賞勝ち
１９９３年→ヒシアマゾンに乗った阪神３歳牝馬Ｓ（今の阪神ジュベナイルＦ）で初めてのＧＩ勝ち
１９９４年→ヒシアマゾンでエリザベス女王杯など重賞６勝
２００１年→自身初の「年間１００勝」を達成
２００５年～２００９年→５年間連続で「年間１００勝」を達成
といった活躍をして、去年の１２月に調教師の試験に受かって、
今年の２月で引退するまでに、重賞の３０勝を含む通算１８２３勝という数字を残してるのですから大したものです。
そして調教師になってからの中舘師は、２６戦目となった、
ブリリアントアスクを使った５月２日（土）の春日山特別で初めて勝つと、その他にも、
「ラスパジャサーダスを使った５月１６日（土）の３歳未勝利」
「アルマククナを使った６月２０日（土）の２歳新馬」
「マイネルカレッツァを使った６月２７日（土）３歳未勝利」
と、先週までで４勝しています。
この４頭の中で、中舘師の思い入れが一番強いのは、
３勝目を上げたアルマククナでしょう。
と言いますのも、アルマククナ以外の３頭は、
師が厩舎を開業する時に他の厩舎から移ってきた馬ですが、
アルマククナは、初めから自分で育てた馬なのですから。
また、アルマククナを使う函館２歳Ｓは、彼が調教師として初めて馬を使う重賞ですから、
私が彼の立場であれば、「何が何でも勝ちたい」と考えて、メイチに仕上げるでしょう。
そこで、この馬の追い切りの様子を確認したところ
「ウッドに入れられて、全体が７０秒０、終い１Ｆが
１２秒２という時計を出していました。前走の後は疲
れを見せず、念入りに乗り込まれていましたし、昨日
も、テンから軽快なフットワークで、キレのある動き
を見せていましたから、デキはかなりいいと判断でき
ます」
というものでしたから、上位に食い込んでくる可能性が十分にありそうです