チューリップ賞に於いて、「注目すべき存在」と考えているのは、
田畑利彦オーナーが登録している
ティーエスクライです。
田畑オーナーは、東京都江戸川区にある葛西臨海公園のすぐ近くに本社を構え、
主に中古車のオークション事業を手掛けている、
「株式会社ジェイ・エー・エー」の代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)です。
1971年、「日本オートオークション協会」として創立された同社は、
葛飾区や足立区などに移転した後、1984年、現在の江戸川区臨海町へ本社を移転させています。
そして、1995年頃、子会社を設立し、中古車のTVオークション事業などを一気に拡大してから、
2000年、現在の「株式会社ジェイ・エー・エー」に社名を変更しており、2004年には、
ジャスダックに上場、2005年には、東証二部に上場するなど、
国内の中古車オークション業界の中で、大きく成長を遂げた企業と言えるでしょう。
また、同社は、「JAA東京会場」(東京都江戸川区)と、「HAA神戸会場」(兵庫県神戸市)の2会場を構え、
オークション会場に来場して参加する以外にも、店舗や自宅にいながら、
インターネットの利用で入札が可能としたオークションサービス「JAAWEB」の運営も行っており、
現在は、オークションの登録企業数が優に2万社を超えており、国内大手へと成長を遂げているのですから、
「株式会社ジェイ・エー・エー」の代表である田畑オーナーが、「優れた経営手腕を持つ人物」であるのは間違いありません。
そして、田畑オーナーは、現在、一口馬主クラブ「セゾンレースホース」の愛馬会法人の代表を務めていますが、
チューリップ賞には、同クラブの所属馬は登録していませんので、
今回は、純粋に個人の所有馬で勝ちにきたと判断すべきでしょう。
なお、JRA馬主としての田畑オーナーは、確か2008年から馬を走らせ始めて、
これまでに50頭近くを所有しており、過去の代表的な存在としては、
2010年のファルコンSで2着に入ったトシギャングスターなどが挙げられます。
そして、過去3年に於ける所有馬の成績は、
2012年→4勝・獲得賞金6431万円
2013年→5勝・獲得賞金7309万円
2014年→11勝・獲得賞金1億6900万円
と、順調に成績を伸ばしており、昨年は、今までで最高となる数字を残していますので、
この状況に田畑オーナーは、大いに満足していることでしょう。
しかし、田畑オーナーは、重賞では、先ほど挙げたトシギャングスターが
2010年のファルコンSで2着に入ったのが最高で、まだ勝てていないのですから、
「そろそろ重賞を勝ちたい」と考えているのは間違いないと判断しています。
そのため、1着賞金3400万円(馬主の取り分は8割の2720万円)の
チューリップ賞に登録しているティーエスクライについては、この馬を管理している岩元調教師に対して、
メイチの勝負仕上げを指示している可能性が高いと見ていましたので、
最終追い切りの内容を確認したところ、
「ウッドで一杯に追われて、全体79秒9、終い11秒6
という時計を出していました。フットワーク抜群のキレの
ある動きを見せていましたし、デキは前走のエルフィンS
の時より、明らかに上見ていいでしょう」
という内容でしたから、好レースが期待できる筈です。