「G1レーシング」が朝日杯FSに登録している、
ケツァルテナンゴについて。
「G1レーシング」は、「現5歳馬が初めて出資者を募集した世代」という、
まだ歴史の浅い一口馬主クラブでして、代表を務めている村井良孝氏は、
1976年に「セントラルスポーツ株式会社」に入社し、2000年の7月からは同社の取締役副社長を務め、
今年の4月1日(火)からは取締役相談役を務めています。
東証1部に上場している「セントラルスポーツ株式会社」は、
全国各地で200店舗近くのスポーツクラブを運営していて、
2014年3月期の売上高は「483億円」、従業員数は優に1000名を超えている大企業ですから、
同社の役員として長らく経営に携わっている村井オーナーは、
「卓越したビジネスセンスを持つ人物」であるのは間違いないでしょうし、
村井氏が「一口馬主クラブの経営」に乗り出したのは、
「30年以上に渡り会員制スポーツクラブの経営で培ったノウハウを、
競走馬の分野でも活かせる筈だ」と考えたからなのでしょうね。
同クラブの代表的な存在としては、一昨年のセントライト記念で2着、
菊花賞で2着に入ったスカイディグニティや、
同じ年のアルテミスSを勝ったコレクターアイテムや、
同じ年の札幌2歳Sで2着に入ったラウンドワールドなどが挙げられます。
そして、一昨年の「G1レーシング」は、6月中旬から、
全部で20頭の「2012年度募集馬」(現3歳世代)に対する出資の受け付けを行っていましたが、
9月6日(木)には早くも全頭が満口となっていました。
まだ歴史の浅い同クラブが、出資受け付け開始から3ヶ月足らずで全ての募集馬を満口にできた理由は、
「2012年の募集馬20頭の内、18頭が社台グループの生産馬」という事実から分かる通り、
社台グループの全面的なバックアップがあったからなのでしょうね。
また、村井氏はJRAの個人馬主として、これまでに8頭を所有していて、
その内の4頭が「社台ファーム」の生産馬ですから、
「G1レーシング」が「社台グループ」からバックアップを受けられるようになった理由の一つとして、
こういった経緯があったからだと見ています。
ただ、先ほど書いた通り、一昨年の同クラブは、僅か3ヶ月足らずで全ての募集馬が満口となっていましたが、
それとは対照的に昨年は、全部で43頭の「2013年度募集馬」(現2歳世代)について、
36頭は満口となったものの、「募集中止」となった3頭を除く残りの4頭は、満口とならないまま、
今年の5月31日(土)に「募集終了」を迎えたのですから、この状況に、
村井氏を筆頭としたクラブの関係者達は、とても悔しい思いをした筈です。
また、今年の「G1レーシング」は、全部で47頭の「2014年度募集馬」(現1歳世代)について、
オルフェーヴルの全弟にあたる「オリエンタルアートの2013」(父ステイゴールド)など、
26頭は満口となっているものの、サダムパテックの半妹にあたる
「サマーナイトシティの2013」(父ディープインパクト)や、
コレクターアイテムの半妹にあたる「ネットオークションの2013」(父ステイゴールド)など、
募集開始から半年近くが経つにも関わらず、「募集中止」の1頭を除く20頭は今も募集を行っています。
ですから、今はクラブの関係者達が、
「過去の募集馬を特別レースで活躍させて、少しでも出資者増加に繋げたい」
と考えている筈ですから、一般的に注目度の高いGIレースの朝日杯FSに登録しているケツァルテナンゴについては、
この馬を管理している笹田調教師に対して、メイチの勝負仕上げを指示していると見ていました。
そこで最終追い切りの内容を確認したところ、
見込み通りのものでしたから、
好レースが期待できると思います。