松永幹夫調教師がシリウスSに登録している、
ピオネロについて。
松永幹夫調教師は、競馬学校騎手課程の二期生で、
乗り役として1986年にデビューしていて、
2006年の2月に引退するまで、
GIの6勝を含めて重賞を54勝もしておりますし、
全部で1400勝しております。
そんで、1991年のオークスを勝ったイソノルーブルや、
1996年の秋華賞を勝ったファビラスラフインや、
1997年の桜花賞を勝ったキョウエイマーチや、
2000年のエリザベス女王杯を勝ったファレノプシスや、
2005年の天皇賞・秋を勝ったヘヴンリーロマンスなど、
GIレースを牝馬で勝つことが多かったんで、
ファンから「牝馬のミキオ」と呼ばれていました。
デビューから引退するまで、松永調教師は、フリーにならんで、
ずっとヘヴンリーロマンスでお馴染みの山本正司厩舎にいて、
2007年の2月一杯で定年やった山本さんの厩舎を引き継ぐために調教師を目指して、
2006年に試験に受かると、38歳の若さで乗り役を引退しておりました。
それから、2007年の3月に自分の厩舎を開業して、
その年は16勝、次の年も16勝、3年目の2009年には、
レッドディザイアで秋華賞を勝つなど、3つの重賞を含む26勝を上げて、
獲得した賞金が「7億6710万円」と、順調に成績を伸ばしていたんです。
去年は、ヴァンセンヌを使った東京新聞杯や、
アウォーディーを使ったシリウスSや、
サナシオンを使った東京ハイジャンプと、
重賞を3つ勝って、それを含む「41勝・獲得賞金8億4429万円」という、
開業してから一番の成績だったので、松永調教師は、この結果に満足したでしょう。
もちろん、今年の松永調教師は、
「去年のような数字を残したい」と考えている筈ですが、実際は、
サナシオンを使った阪神スプリングジャンプと、
アウォーディーを使ったアンタレスSを勝っておりますが、
他の馬があまり活躍できておらず、先週までの成績は、
「19勝・獲得賞金4億7233万円」となっているんです。
それに、松永厩舎は今年、ラニをUAEダービーと
アメリカの三冠レースに使っておりますが、そこで稼いだ賞金は、
3月26日(土)UAEダービー(1着)→120万ドル(約1億3200万円)
5月7日(土)ケンタッキーダービー(10着)→なし
5月21日(土)プリークネスS(5着)→4万5000ドル(約495万円)
6月11日(土)ベルモントS(3着)→15万ドル(約1620万円)
と、全部で「約1億5315万円」ですから、
JRAの賞金を合わせても「6億2548万円」と、
去年より2億円以上も少ない状況です。
なので、今の松永調教師は、「賞金の高い重賞を勝って勢いを付けたい」と考えている筈で、
実際に今週は、1着賞金3600万円のシリウスSにピオネロを登録しておりますので、
彼やったら、迷わずメイチに仕上げるでしょう。
そこで最終追い切りを念入りに確認したところ、Cウッドで一杯に追われて、
6Fが81秒8、終いの1Fが12秒4という時計を出しておりました。
しっかりと負荷を掛ける内容を消化しとったし、
馬場が渋っていたことを考えれば十分な時計と言えますので、
この動きだったら、ここで上位に食い込んでくる可能性は大いにあると見ております。