荒川義之調教師がローズSに登録している、
デンコウアンジュについて。
荒川調教師は、1994年の10月に競馬学校の厩務員課程に入って、
次の年の4月には、飯田明弘さんの厩舎で厩務員になって、
その年の12月からは調教助手になって経験を積んでいました。
でもって、2007年に調教師の試験に受かると、その年に自分の厩舎を開業しております。
最初の年こそ、7月の開業だったこともあって、
勝ち星は1つだけで、獲得した賞金は4568万円でしたが、
次の年は、「獲得賞金3億7017万円(19勝)」と、
一気に数字を伸ばしていたし、オースミグラスワンを使った2008年の新潟大賞典で初めて重賞を勝つと、
ジュエルオブナイルを使った2009年の小倉2歳S、
ギュスターヴクライを使った2012年の阪神大賞典、
メイショウカンパクを使った2012年の京都大賞典、
デンコウアンジュを使った去年のアルテミスSとか、
今までに7つの重賞を勝っております。
荒川調教師が飯田明弘厩舎にいた頃は、障害の重賞を勝ちまくったリターンエースや、
2000年の産経大阪杯や2001年の鳴尾記念を勝ったメイショウオウドウとか、
大きいレースを勝ってたくさん賞金を稼いどった馬がいたんで、
それを間近で見て、「どういう馬がよく走るのか」をしっかり学べたんでしょう。
そんで、2012年の荒川厩舎は、さっきも書いたように、
ギュスターヴクライを使った阪神大賞典と、メイショウカンパクを使った京都大賞典を勝つなど、
今までで一番多い「獲得賞金5億7518万円(26勝)」の賞金を稼いだんです。
けど、去年までの3年間は、
2013年→獲得賞金3億3441万円(20勝)
2014年→獲得賞金4億5236万円(25勝)
2015年→獲得賞金3億1143万円(16勝)
となっています。
しかも、去年は、勝ち星と賞金のどちらも、
開業した2007年の次に悪い数字だったんで、今年の荒川調教師は、
「絶対に巻き返す」と考えている筈なんです。
ただ、実際は、先週までの成績が、「獲得賞金2億2634万円(7勝)」と、
去年とほぼ同じペースやし、ロングスピークを使った7月16日(土)の臥牛山特別を勝ってから、
「50連敗中」となっているので、荒川調教師だったら「何とかしなければ」と思うでしょう。
今週は、1着賞金5200万円のローズSにデンコウアンジュを登録しておりますので、
荒川調教師が、「ここを勝って一気に流れを変える」と考えて、
メイチに仕上げてくると見ておりました。
一週前追い切りでは、フジインザスカイ(古馬1000万下)と併せる形の調教で、
ビッシリ追われると一気に伸びて、最後は2秒3も先着していたんです。
最終追い切りではポリトラックに入れられて、5Fが66秒0、
終いの1Fが11秒7という時計を馬なりで出していて、
軽快な脚捌きで、最後まで集中した走りを見せていました。
馬体に張りがあったし、毛ヅヤもピカピカだったんで、
荒川調教師がキッチリ仕上げてきたんでしょう。