藤沢和雄調教師がNHKマイルCに使うティソーナと、

新潟大賞典に使うサトノギャラントについて。

藤沢和雄調教師の実家は、1978年の天皇賞・秋を勝ったテンメイなどで有名な「藤沢牧場」でして、

彼は、大学を出てから、お父さんの友人である田中良熊さんが経営していた「青藍牧場」の手伝いをしていた時、

「自分も競馬に関わる仕事をする」と決めたそうです。

それから藤沢調教師は、ニューマーケット(イギリス)のギャビン・プリチャード・ゴードン厩舎で、

4年ほど厩務員をやって、帰国してからは、

皐月賞やダービーを勝ったカツトップエースなどを育てた菊池一雄さんの厩舎や、

3冠馬・シンボリルドルフなどを育てた野平祐二さんの厩舎で調教助手として経験を積んで、

1988年に自分の厩舎を開業しました。




そして、調教師になってからは、

タイキシャトルを使った1998年の安田記念とマイルCSや、

シンボリインディを使った1999年のNHKマイルCや、

ダンスインザムードを使った2004年の桜花賞や、

ゼンノロブロイを使った2004年の天皇賞・秋、ジャパンC、有馬記念、

スピルバーグを使った2014年の天皇賞・秋など、

今までに、GIの22勝を含めて重賞を95勝もしています。

それに、勝ち星そのものも多くて、開業4年目だった1991年に36勝を上げると、

それからは1度も30勝を切っていませんし、

2001年には開業してから最高の68勝を記録していて、

先週までに通算で1300勝(JRAのみ)という素晴らしい成績を残しています。

賞金も、1995年から2005年までの11年間は、

ずっと10億円の大台に乗せていましたし、

ゼンノロブロイで天皇賞・秋とジャパンCと有馬記念などを勝った2004年には、

それまでのJRA最高だった「23億1699万円」を記録していました。

また、2013年の藤沢調教師は、43勝(調教師リーディング6位)を上げたものの、

獲得賞金は8億5961万円と、その前までを考えると少し物足りない数字でしたが、

2014年は、「53勝・獲得賞金13億6656万円」(同2位)と、

4年振りに10億円の大台に乗せていましたね。

でも去年は、「32勝・獲得賞金7億9156万円」と、

勝ち鞍と獲得賞金のどちらも一昨年を大きく下回っていましたし、

調教師リーディングは19位と、2014年まで、24年もずっと10位以内だった藤沢調教師にとっては、

明らかに物足りないものでしたから、今年の彼は、「必ず巻き返したい」と思っているでしょう。

そして今年は、先週までに「14勝・獲得賞金3億1363万円」という成績を残していて、

「一ヶ月あたりの獲得賞金が6626万円」だった去年のペースを大きく上回っていますが、

2014年のように「10億円の大台」に乗せるためには、賞金の高い重賞を、

勝てる時にキッチリ勝っておく必要があります。




もちろん、藤沢調教師の立場でしたら、今週は、

1着賞金が9500万円のNHKマイルCに使うティソーナと、

4100万円の新潟大賞典に使うサトノギャラントを、お釣りを残さずメイチに仕上げるでしょう。

そう思って、最終追い切りの様子を確認したところ、

□ティソーナ
「南ウッドに入れられて、4Fが53秒3、終い1Fが13秒2という
時計を馬なりで出していました。コンマ8秒先行していたシェーンメー
ア(古馬500万下)を追い掛けて、楽な手応えでグングン差を詰めると
最後はキッチリ同入に持ち込んでいました。素軽い脚捌きで走れていまし
たし、体の張りが良く、毛ヅヤはピカピカでしたから、申し分ない状態に
仕上がっているのでしょう」

□サトノギャラント
「昨日、レースでも乗るマーク・デュプレシス騎手が南ウッドに入れて、
5Fが68秒0、終い1Fが13秒1という時計を馬なりで出していまし
た。コンマ4秒先行していたダノンゴールド(障害オープン)を追い掛け
て、最後は同入に持ち込んでいましたし、追い切った後の息の入りも良か
ったんで、藤沢調教師がキッチリ仕上げてきたのでしょう」

という内容でしたから、人気のあるなしに関係なく、

どちらにも注意が必要だと見ています。


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