雅Ｓで「注目している存在」として見ているのは、
田所英子オーナーが出走させる
マヤノオントロジー。
田所英子オーナーのお父様は、ＪＲＡの馬主として、
１９８７年の桜花賞とオークスを制したマックスビューティや、
１９９５年の菊花賞と有馬記念など、
ＧＩを４勝したマヤノトップガンなどを所有していた上、
神馬主協会の顧問を務めていた田所祐オーナーです。
２００５年の１月に亡くなられた祐オーナーは、生前、
神戸市灘区にある「田所病院」の院長を務めていましたし、
その他、「阪神タイガース」の専属ドクターや、
「日本ボクシングコミッション」のリングドクターとしても活躍していましたから、
競馬ファンだけではなく、スポーツに詳しい方でもご存知のことでしょう。
そして英子オーナーは、現在、お父様が院長を務めていた
「田所病院」に隣接している高齢者向けの賃貸住宅・「タドコロハウス」の運営を手掛けている、
「日の丸興産有限会社」の代表を務めており、同施設では、在宅医療を必要とする方や、
介護体制が不十分な方を対象に、病院と提携して２４時間３６５日体制で生活支援を行っております。
この「タドコロハウス」は、福祉対応エレベーターを備えたバリアフリー設計となっている上、
全室に緊急通報装置と見守りシステムを完備するなど、まずは設備そのものが非常に充実しており、
尚且つ、管理栄養士のメニューに基づいた「給食サービス」は、
通常食だけではなく、糖尿病食、塩分制限食、コレステロール対応食なども提供しているそうです。
更に同施設には、介護福祉士が常駐している上、
隣接病院からの訪問医療や往診に加えて、訪問リハビリや訪問栄養指導なども行っていることから、
「介護体制も万全」と言えますので、「日の丸興産有限会社」の代表を務めている田所オーナーは、
間違いなく周囲から厚い信頼を寄せられていることでしょう。
なお、ＪＲＡ馬主としての田所オーナーは、
マックスキャンドゥで制した１９９８年の報知杯４歳牝馬特別（現在のフィリーズレビュー）や、
チャクラで制した２００３年のステイヤーズＳなど、
これまでに重賞を５勝していますが、マヤノスターダムで２００９年の阪神ジャンプＳを制してからは、
「重賞で３９連敗中」となっており、６年以上もタイトルから遠ざかっていますので、
今は間違いなく、「久々に重賞を勝ちたい」と強く願っている筈です。
また、一昨年の田所オーナーは、「１１勝・獲得賞金１億７４２９万円」という成績でしたが、
昨年は「９３戦３勝」という戦績に終わっており、獲得した賞金も「６９５７万円」と、
一昨年を大きく下回っておりますので、今年のオーナーは、
「賞金の高い特別レースを一つでも多く勝ちたい」とも強く願っていることでしょう。
そして準オープンの雅Ｓにマヤノオントロジーを出走させることになっており、
当然ですが、同馬がこのレースを勝ってオープンに昇格すれば、
久々の重賞勝ちが大きく近づきますし、雅Ｓの１着賞金１８２０万円の内、
「馬主の取り分」にあたる８割の１４５６万円を、一気に得られることとなります。
そこで、田所オーナーの立場であれば、マヤノオントロジーを預けている安達調教師に対して、
迷わず渾身の勝負仕上げを依頼しますし、最終追い切りについての報告が、
「坂路で強めに追われて、全体が５６秒４、終いが１３秒１という
時計を出しておりました。時計はそれほどでもありませんでしたが
キビキビと活気のある動きを見せておりましたので、力を出し切れ
るデキに仕上がったと判断していいでしょう」
という、見込み通りの内容でした。
これらの理由から、この馬の上位入線を期待しております。