「株式会社ラッキーフィールド」がデイリー杯2歳Sに登録している、
エアスピネルについて。
「株式会社ラッキーフィールド」の代表者は、栃木県小山市に本社を構えている、
東証1部上場企業・「東京鉄鋼株式会社」の代表取締役社長を務めている吉原毎文氏ですから、ここでは
「株式会社ラッキーフィールド」を「吉原オーナー」と表記する事にします。
「東京鉄鋼株式会社」は、吉原オーナーのお父様である故・貞敏氏が1939年に創業しており、
現在の建築業界に於いては、鉄筋に独自の加工を施してガス圧接を不要とし、
大幅な工期の短縮を可能とした「ネジテツコン」を筆頭に、「鉄筋コンクリート用棒鋼」などで高いシェアを占めています。
そして、同社が10月30日(金)に発表した「平成28年3月期・第2四半期決算短信」では、
売上高:273億4200万円(前年比14・5%減)
経常利益:20億4000万円(前年比9・6%増)
と、売上高こそ前年を下回ったものの、経常利益は順調に伸ばしているのですから、
同社のトップである吉原オーナーが、「優秀な経営手腕を持つ人物」であるのは言うまでもありません。
なお、馬主としての吉原オーナーは、1994年からJRAで馬を走らせ始めており、
過去の代表的な存在としては、1997年の天皇賞・秋などを制し、
牝馬としては26年振りに「年度代表馬」に輝いたエアグルーヴや、
1999年の安田記念とマイルCSを制したエアジハードや、
2000年の皐月賞と菊花賞を制したエアシャカールや、
2005年の秋華賞を制したエアメサイアなどが挙げられるでしょう。
一昨年の吉原オーナーは、「19勝・獲得賞金3億5166万円」という成績を残していましたが、
昨年は、エアソミュールで鳴尾記念と毎日王冠を制したものの、
「11勝・獲得賞金3億2504万円」と、前年より勝利数で「8」、
獲得賞金で「3千万円近く」も下回る結果に終わっていました。
そのため、今年は吉原オーナーが、「少しでも一昨年の数字に近づけたい」と考えている筈ですが、
先週までの時点では、「7勝・獲得賞金1億9961万円」と、
一昨年より勝利数で「12」、獲得賞金で「1億5千万円近く」も下回っているのですから、
今週以降は吉原オーナーが全力で巻き返しを図ってくると私は見ています。
また、吉原オーナーは、毎年のように積極的に「セレクトセール」に参加しており、
7月13日(月)~14日(火)に行われた今年の同セールでも、
「ライクザウインドの2015」(牡・父ヴィクトワールピサ)を3996万円(税別)で購入していました。
そのため、「セレクトセール」が終わってから先週までの吉原オーナーは、
「所有馬の賞金でセール資金を回収したい」と考えていた筈ですが、実際、その期間の成績は、
「1勝・獲得賞金1795万円」(馬主の取り分は8割の1436万円)と、セールで使った資金の半分にも届いていません。
よって、現在は吉原オーナーが、「賞金の高い重賞を勝ち、セール資金の回収を完了させたい」と考えている筈であり、
エアスピネルが1着賞金3600万円(馬主の取り分は8割の2880万円)
のデイリー杯2歳Sを勝てば、その思いを果たせるのですから、
この馬を管理している笹田調教師に対して、メイチの勝負仕上げを指示している可能性が高いと見ていました。
そして、最終追い切りの内容を確認したところ、
「坂路で全体52秒0、終い12秒1という時計を出していて、
全身を大きく使った躍動感のある動きを見せておりましたし、馬体の張
りは申し分のないもので、毛ヅヤもピカピカでしたから、仕上がりの良
さには太鼓判を押せます」
というものでしたから、好レースが期待できると考えております。