河内洋調教師が菊花賞に登録している、
ワンダーアツレッタについて。
河内調教師は、1974年に乗り役としてデビューして、それから、
アグネスタキオンに乗った2001年の皐月賞、
アグネスフライトに乗った2000年のダービー、
ニシノフラワーに乗った1992年の桜花賞、
サッカーボーイに乗った1988年のマイルCS、
メジロラモーヌに乗った1986年の牝馬三冠など、
GIの22勝を含めて重賞134勝、
勝ち星は全部で「2111」という素晴らしい成績を残しておりました。
そんで、調教師の試験に受かった2003年に乗り役を引退していて、
2005年に自分の厩舎を開業しております。
開業したばかりの頃から、アグネスの冠名でよう知られている渡辺孝男オーナーや、
ニシノの冠名でよう知られとる西山茂行オーナーの持ち馬を何頭も預かっていたので、
1年目は4勝止まりでしたけど、2年目は19勝、3年目は24勝というように、
いい調子で成績を伸ばしておりましたし、4年目だった2008年には29勝を上げて、
開業してから一番多い「5億5030万円」の賞金を稼いでいたのです。
それから一昨年までは、目立った成績を残せてなかったんですけど、
去年は、今までで一番多い32勝を上げておりましたし、賞金も、
「5億0652万円」という、2008年に近い数字を残しておりました。
ですが、今年に入ってから先週までは、「獲得賞金3億02634万円」(18勝)と、
去年を大きく下回るペースになっておりますので、今の師は、
「最低でも去年の数字を上回れるよう、賞金の高い特別レースをたくさん勝ちたい」と強く願っている筈です。
それに、師のところは、ヤマニンキングリーを使った2011年のシリウスSから、
「重賞で43連敗中」で、もう4年も勝てとらんし、アグネスアークが2007年の天皇賞・秋で2着に入ったのが最高で、
まだGIを勝ててないんで、「菊花賞を勝ちたい」という思いは尚更の筈や。
そんで今週、河内調教師のところは、菊花賞(1着賞金1億1200万円)
にワンダーアツレッタを登録しておりますんで、「完全に勝負懸かり」と見ております。
ですので、河内調教師がこの馬をどのように仕上げてくるのか注目しておりましたが、
レースでも乗る予定のミルコ・デムーロ調教師が、Cウッドに入れて、
全体が85秒4、終いの1ハロンが13秒2という時計を出しておりました。
終い重点の調教だったので、全体の時計はそれほどのものではありませんでしたが、
調子がいい馬ならではの軽快な走りは、
一度使われた上積みが十分と感じられるデキに仕上がっておりますので、
初めてのG1とは言え、恥ずかしい競馬はしないでしょう。