セントウルＳに於いて「注目すべき存在」と考えているのは、
松本好雄オーナーが登録している
メイショウイザヨイです。
松本オーナーの本業は、兵庫県明石市に本社を構えている、
「株式会社きしろ」の代表取締役会長です。
１９１５年、船舶用発動機関の製造を行うために創業された同社は、現在、
「大型船舶用の低速ディーゼルエンジン機器」といった産業部品の製造を主に手掛けており
その中でも、船舶用のクランクシャフト製造分野に於いては、
４５％以上の世界シェアを誇っております。
現在、本社のある兵庫県には、播磨工場（加古郡播磨町）、和田工場（加古郡稲美町）、
土山工場（加古川市平岡町）、高砂工場（高砂市荒井町）の４工場を構えている上、
神奈川県にも横浜支店を構えている同社は、今後、航空機部品の製造分野にも参入するため、
約１１億円を投じて播磨工場の設備を強化しており、２０１５年春から、
足回りやエンジンカバーといった旅客機の部品の本格生産を開始し、
神戸製鋼や川崎重工業に納入する予定となっていて、３年後には航空機部門を黒字化させ、
１０年後には、航空機関連事業の売上だけで５億から１０億円を見込んでいるそうです。
先ほど記した通り、以前から船舶関連の事業を成功させていた上、ただいま記した通り、
今後、航空関連の事業にも参入を開始している「株式会社きしろ」は、
「大いに注目すべき企業」と言うことができ、その代表取締役会長を務めている松本オーナーは、
「誰もが認める関西経済界の有力者」と言えるでしょう。
そしてＪＲＡ馬主としての松本オーナーは、３０年以上のキャリアを誇る大ベテランで、
２００１年の宝塚記念を制したメイショウドトウや、
２００５年のフェブラリーＳを制したメイショウボーラーや、
２００６年の皐月賞とダービー、２００７年の天皇賞・春と天皇賞・秋を制したメイショウサムソンや、
昨年のオークスと秋華賞とエリザベス女王杯を制したメイショウマンボなど、
これまでに１１００頭以上を所有しております。
また、今年に入ってから先週までの松本オーナーは、メイショウナルトで七夕賞を制するなど、
「６１勝・獲得賞金１０億２７６９万円」という個人馬主では最高の成績を残しており、
現時点の「馬主リーディング」では５位となっておりますが、
恐らく松本オーナーは、この状況に満足せず、今後も貪欲に賞金を稼ぎにくるでしょう。
と言いますのも、松本オーナーは、競走馬セールに参加する機会が非常に多く、今年も、
７月２２日（火）の「ＨＢＡセレクションセール」→４５７０万円を投じて５頭を購入
８月２５日（月）～２８日（木）の「ＨＢＡサマーセール」→６７４０万円を投じて１５頭を購入
と、総額１億３３１０万円を投じて計２０頭を購入しているため、間違いなく現在は、
「セールで使った資金を早急に回収したい」と考えている筈です。
また、昨年の松本オーナーは、メイショウマンボでＧＩで３勝を上げていましたが、
今年に入ってからは、ＧＩに３レースに所有馬を出走させたものの、
メイショウヨウドウが中山グランドＪで３着、メイショウマンボがヴィクトリアマイルで２着と、
まだ勝てていませんので、今の松本オーナーは、
「秋はＧＩを勝ちたい」という思いを強くしている筈です。
ただ、現在、松本オーナーが所有している１４１頭の中で、
４億３１５９万円の賞金を獲得している「稼ぎ頭」のメイショウマンボは、
京都大賞典からエリザベス女王杯というローテーションを予定しているため、
「メイショウマンボ以外の馬にも頑張って欲しい」と思っていることでしょう。
そのため、私が松本オーナーの立場でしたら、
北九州記念で２着に入ったメイショウイザヨイには、
「スプリンターズＳを勝って欲しい」と考えます。
ただ、同馬は、現時点で本賞金が３０５０万円と、
確実にスプリンターズＳに出走するためには更に本賞金を加算しておく必要があります。
よって、１着賞金５７００万円（馬主の取り分は８割の４５６０万円）
のセントウルＳに登録している今週は、スプリンターズＳに出走を確実にするため、
この馬を預けている小野幸治調教師に対し、間違いなくメイチの勝負仕上げを指示しているでしょう。
そして、最終追い切りの内容を確認したところ、
「坂路で一杯に追って、全体が５３秒２、終いが１２秒９という時計を出していました。
動きそのものがとても軽快なものでしたし、気合い乗りも抜群だったので、申し分のない
状態でレースに出てくるでしょう」
というものでしたから、見方は正しかったと確信しています。
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