スプリンターズSにベルカントを、
シリウスSにアウォーディーを登録している、
前田幸治オーナーについて。
前田オーナーは、大阪市北区梅田に本社を構え、上下水道の管理や、
高速道路の管理・管制、保守点検などを手掛けている、
「アイテック株式会社」の代表取締役会長です。
1977年に設立された同社は、上下水道設備の運転管理や、
高速道路の巡回パトロールから管制室の運用・保守といった道路管理や、ゴ
ミ焼却施設の運転維持管理といった生活インフラに関わる専門技術業務を官公庁から受託しており、
「2015年3月期」の売上高は「130億円」を計上していました。
そして現在は、本社の他にも、東京都千代田区内幸町の「東京支店」、愛知県名古屋市西区の「名古屋支店」など、
全国各地に「25」の支店を構えており、2000名以上の従業員を擁しているのですから、
同社のトップである前田オーナーが、「環境ビジネス界で大きな影響力を持つ人物」であるのは言うまでもないでしょう。
また、前田オーナーは、新冠にある生産牧場「ノースヒルズマネジメント」の代表でもあり、
同牧場は、敷地面積が「東京ドーム25個分以上」となる「120ヘクタール」を誇る上、
繁殖用の設備に加えて、800mの坂路コースなども備えており、更に前田オーナーは、
同牧場の関連施設として、育成牧場の「大山ヒルズ」(鳥取県西伯郡伯耆町)も所有しています。
なお、JRA馬主としての前田オーナーは、1996年から馬を走らせており、
過去の代表的な存在としては、
2010年と2011年のジャパンCダートを連覇するなどGIを4勝したトランセンドや、
2011年の宝塚記念を制したアーネストリーや、
2012年の天皇賞・春を制したビートブラックなどが挙げられ、
現役の代表的な存在としては、昨年のダービーを制したワンアンドオンリーが挙げられるでしょう。
また、「ノースヒルズ」は、生産馬だけで十分な頭数を確保できる規模のオーナーブリーダーでありながら、
毎年のように国内と海外の競走馬セールで馬を購入しており、今年も、
国内
7月13日(月)~14日(火)の「セレクトセール」→3頭を1億0044万円で購入
7月21日(火)の「HBAセレクションセール」→2頭を3186万円で購入
8月24日(月)~27日(木)の「HBAサマーセール」→1頭を1350万円で購入
海外
9月14日(月)~26日(土)の「キーンランド・セプテンバーセール」→3頭を64万5千ドル(約7740万円)で購入
と、計9頭に2億円以上を投じています。
そのため、「セレクトセール」が終わってから先週までの前田オーナーは、
「セールで使った資金を所有馬の賞金で回収したい」と考えていた筈ですが、実際、その期間の成績は、
「11勝・獲得賞金2億0073万円」(馬主の取り分は8割の1億6058万円)と、
まだセールで投じた資金に届いていないのですから、今週以降は資金回収に全力を注いでくると見ておくべきでしょう。
よって、1着賞金9500万円(同7600万円)のスプリンターズSに登録しているベルカントと、
1着賞金3500万円(同2800万円)のシリウスSに登録しているアウォーディーについては、
前田オーナーが、前者を管理している角田調教師と、後者を管理している松永幹夫調教師に対して、
メイチの勝負仕上げを指示していると見ていましたので、最終追い切りの内容を確認したところ、
ベルカント
「栗東坂路で全体52秒1、終い11秒7という時計を出していて、
全身を大きく使った躍動感のある動きを見せていましたから、この馬
の力を出せるデキに仕上がったと判断していいでしょう」
アウォーディー
「ウッドで一杯に追われて、全体84秒3、終い12秒3という時計
を出していて、ラニに1秒4先着していました。テンから意欲的に運
んで、ラストまでしっかり伸びていたので、前走に引き続き、いい状
態でレースに出られそうです」
という内容でしたから、どちらも好レースが期待できると考えております。