西浦勝一調教師が札幌2歳Sに使う、
クロコスミアについて。
西浦調教師は、高知競馬で乗り役や調教師として活躍した西浦孫一さんの息子さんで、
中学を卒業した後、馬事公苑に入り、1969年には、
孫一さんと付き合いのあった土門健司調教師の厩舎から乗り役としてデビューしています。
デビューしてからしばらくの間は、それほど目立った活躍ができませんでしたが、
テルテンリュウで1980年の宝塚記念を勝つと、1984年のジャパンCをカツラギエースで、
1988年の皐月賞をヤエノムテキで勝つなど、調教師の試験に合格して引退した1996年までに、
5つのGIを含む重賞27勝、通算で635勝を上げていました。
そして西浦調教師は、1997年に定年で引退した布施正さんの後を引き継ぐ形で厩舎を開業し、
今までに、桜花賞や秋華賞を含め、重賞を5つ勝ったテイエムオーシャンや、
オークスと秋華賞を勝ったカワカミプリンセスや、去年のチャンピオンズCなど、
重賞を12勝しているホッコータルマエなど、多くの重賞勝ち馬を育てています。
そして、最近の彼の厩舎は、JRAと地方交流を合わせて、
2011年→21勝・獲得賞金3億2894万円
2012年→25勝・獲得賞金5億4440万円
2013年→33勝・獲得賞金7億6794万円
という成績を残していて、中でも一昨年は、開業してから一番の成績を残しています。
ただ去年は、「23勝・獲得賞金5億4166万円」と、一昨年と比べて、
賞金が2億円以上も下回ってしまいましたから、私が西浦調教師の立場であれば、今年は、
「絶対に巻き返す」という思いで臨みますが、実際、先週までの成績は、JRAでは、
「17勝・獲得賞金3億4968万円」、地方交流では「2勝・獲得賞金1億2000万円」と、
去年の数字を大きく上回るペースとなっていますから、見込みは正しかったと言えるでしょう。
ただ、地方交流で獲得した1億2000万円は、ホッコータルマエ1頭だけで稼いだものですから、
きっと西浦調教師は、「ホッコータルマエ以外の馬でも、コンスタントに賞金を稼ぎたい」と考えている筈で、
札幌2歳Sに使うクロコスミアには大きな期待を寄せていることでしょう。
そして、調教内容を確認したところ、
「調教では動くタイプではないため、時計は平凡だが、
動き自体はレースの経験を積んだことで、素軽さが出て
きている」
という事ですので、重賞のここでも十分にやれると見ています。