一口馬主クラブの「ロードホースクラブ」が
神戸新聞杯に登録している、
ロードヴァンドールとロードランウェイについて。
同クラブの代表取締役を務めている中村伊三美氏は、
「モエレ」の冠名で広く知られている中村和夫オーナーのご子息です。
よって、「ロード」の馬と「モエレ」の馬が同じレースに出走してくる場合は、
「実質的には2頭出し」と考え、
「どちらで勝負を懸けてきているのか」を慎重に判断する必要がありますが、
神戸新聞杯に「モエレ」の馬は登録しておりませんので、
「純粋にクラブとして勝ちにきた」と判断できるでしょう。
「ロードホースクラブ」に於ける代表的な存在と言えば、
2012年と2013年のスプリンターズSを連覇し、
香港スプリントも連覇するなど、GIを6勝したロードカナロアが真っ先に挙げられます。
2013年の「ロードホースクラブ」は、ロードカナロアの活躍などにより、
「重賞4勝を含む24勝・獲得賞金7億6766万円」という成績を残しておりました。
ただ、ロードカナロアは、2014年の1月に登録を抹消され、
その後、「社台スタリオンステーション」で種牡馬となっております。
当然ですが、この影響は軽視できないものとなっており、
過去2年の「ロードホースクラブ」は、
2014年→16勝・獲得賞金3億3250万円
2015年→15勝・獲得賞金3億5144万円
と、2013年の成績を大きく下回ってしまいました。
よって、今年は「ロードホースクラブ」の関係者全員が、
「絶対に巻き返したい」と考えている筈で、
実際、エンジェルフェイスを出走させたフラワーCと、
ロードクエストを出走させた京成杯AHを制するなど、
先週までに「重賞2勝を含む15勝・獲得賞金3億3210万円」という成績を残し、
前年のペースを上回っておりますので、見込みは正しかったのでしょう。
しかし、この成績が出資者の増加に直結していないようで、
同クラブは、計23頭の「2016年度募集馬」(現1歳世代)について、
8月8日(月)から「通常受け付け」を開始しておりますが、
この内の19頭は現在も募集中となっております。
そのため、現在、「ロードホースクラブ」の関係者達は、残りの19頭を少しでも早く満口にできるよう、
「過去の募集馬を活躍させてクラブの知名度を高め、今後の出資者増加に繋げたい」と考えている筈です。
したがって、今週、1着賞金5400万円(馬主の取り分は8割43200万円)
の神戸新聞杯に登録しているロードヴァンドールとロードランウェイについては、
クラブの関係者であれば、「出資を検討している顧客層に、ロードの馬は稼げる」
という印象を与えたいと考え、前者を管理している昆調教師と、
後者を管理している谷調教師に対して、迷わずメイチの勝負仕上げを指示するでしょう。
これらの理由から、この2頭を「大いに注目すべき存在」と考えております。