堀井雅広調教師が新潟2歳Sに使う、
タニセンビクトリーについて。
堀井師は1973年に宮沢今朝太郎さんの厩舎から乗り役としてデビューしていて、
その年にサンヨウコウに乗った七夕賞で初めて重賞を勝っていて、
更に1976年には、ニッショウに乗って2つ目の重賞を勝つなど、
26勝という乗り役時代で一番いい数字を残していました。
そして堀井調教師は、調教師の試験に受かった1994年の2月に乗り役を引退して、
1995年に自分の厩舎を開業していますが、早速、その年の鳴尾記念をカネツクロスで勝っていました。
また、6年目の2000年には、「4億8079万円」(22勝)という、
開業してから一番多く賞金を稼げていましたし、更にそれからも、
シベリアンメドウを使った2001年の京王杯2歳Sや、
マイネルモルゲンを使った2004年のダービー卿チャレンジTと京王杯オータムHなどを重賞をいくつも勝っていますし、
マイネルレコルトを使った2004年の朝日杯FS、
アポロマーベリックを使った一昨年の中山大障害と去年の中山グランドジャンプと、
乗り役時代に勝てなかったGIも勝っていますから、
これはきっと、乗り役として馬と関わるよりも調教師としての方が向いているからなのでしょう。
そして、一昨年の堀井厩舎は、重賞の2勝を含む、「22勝・獲得賞金4億5212万円」という、
2000年の数字に迫る成績を残していましたが、去年は、
アポロマーベリックで中山グランドジャンプを勝てたものの、
「17勝・獲得賞金2億28603万円」と、勝ち星と賞金の両方とも、大きく下回っていましたから、
堀井調教師は、「このままではまずい」といった危機感を抱いていた筈です。
よって、堀井調教師は今年、「最低でも一昨年以上の成績を残したい」と考えている筈ですが、
今年に入ってから先週までの成績は、重賞を勝てていないことが影響して、
「11勝・獲得賞金1億7976万円と、去年のペースを更に下回っています。
そのため、師は、「重賞を勝って一気に賞金を稼ぎたい」と考えている筈で、
まず間違いなく、今週以降は巻き返しに全力を注いでくるでしょう。
そして、堀井調教師は今週、1着賞金3000万円の新潟2歳Sにタニセンビクトリーを登録していますので
実際、この馬をどのように仕上げてくるのか注目していたのですが、
追い切りでは、レースで乗る江田照男騎手が跨り、
南ウッドで一杯に追って、全体が68秒4、終いの1Fを12秒9でまとめていました。
雨で渋った馬場だったので、それほど目立つ時計ではありませでしたが、
ナイアガラモンロー(3歳500万下)を1秒6追い掛けて、
最後は同入に持ち込んだ軽快な状態がいい馬ならではの軽快なものでしたから、
堀井調教師がここに向けて念入りに仕上げてきたと判断しています。