天皇賞・春にフェイムゲームを、
青葉賞にウェスタールンドとレーヴミストラルを登録している、
一口馬主クラブの「サンデーレーシング」について。
「サンデーレーシング」の代表取締役を務めている吉田俊介氏は、
「ノーザンファーム」の代表を務めている吉田勝己オーナーのご子息であり、
同クラブの募集馬は、大半が「ノーザンファーム」の生産です。
同クラブは、吉田勝己オーナーが1988年に「株式会社ダイナース愛馬会」として創設した一口馬主クラブでして、
過去の代表的な存在としては、2006年の朝日杯FS、
2009年の宝塚記念と有馬記念などを制したドリームジャーニーや、
2007年のジャパンCダート、2008年のフェブラリーSなどを制したヴァーミリアンや、
2009年の桜花賞とオークス、2010年のヴィクトリアマイルと天皇賞・秋、
2011年のジャパンCなどを制したブエナビスタや、
2011年の牡馬クラシック三冠を制し、2012年の宝塚記念、
一昨年の有馬記念などを制したオルフェーヴルや、
2012年の牝馬3冠を制し、2012年と一昨年のジャパンCを連覇し、
昨年のドバイシーマクラシックや、有馬記念などを制したジェンティルドンナが挙げられるでしょう。
そして、2012年の「サンデーレーシング」は、
ジェンティルドンナで制した牝馬3冠とジャパンCや、
ディープブリランテで制したダービーや、
オルフェーヴルで制した宝塚記念など、
重賞18勝を含む118勝を上げ、
今までで最高となる38億7943万円の賞金を獲得しておりましたが、
過去2年に於いては、
2013年→重賞6勝を含む103勝・獲得賞金26億5053万円
2014年→重賞9勝を含む102勝・獲得賞金25億5809万円
と、獲得賞金が2012年より10億円以上も下回っている上、
重賞の勝利数も半分以下に留まっております。
よって、今年はクラブの関係者達が、「何としても悪い流れを止めたい」と考えていた筈で、
実際に先週までの時点で、ベルーフで京成杯を、リアルスティールで共同通信杯を制するなど、
重賞5勝を含む37勝を上げ、獲得賞金9億3070万円と、
昨年を上回るペースで勝てているのですから、その見込みは正しかった筈です。
ただ、2012年の数字と比較すると、まだまだ物足りない数字ですから、
クラブの関係者が今週以降も貪欲に勝利を追求してくると見ておくべきでしょう。
また、同クラブは、昨年5月15日(木)に、計92頭の
「2014年度募集馬」(現2歳世代)のラインナップを発表した後、
6月9日(月)に募集用のパンフレットを発送し、出資の受け付けを行っておりますが、
既に満口となっているのは80頭で、募集中止となった4頭を除いた残り8頭は、
募集開始から10ヶ月以上が経過した現在も出資を受け付けております。
これが他の一口馬主クラブであれば、「順調そのもの」と言えますが、
最大手の「サンデーレーシング」の関係者達は、決して満足していない筈ですし、
今年も同クラブは、昨年と同様のスケジュールで「2015年度募集馬」のラインナップを発表する筈ですから、
できるだけ初期段階での出資希望者を増やすためにも、
過去の募集馬を一般的な注目度の高い重賞で活躍させて、
更にクラブの知名度を上げておきたいでしょう。
また、天皇賞・春を連覇していたフェノーメノは、今朝の最終追い切りの後、
右前脚繋靭帯に腫れが見られたため、今年の天皇賞・春は出走を回避することとなりました。
そのため、同クラブの関係者達は、「フェノーメノの分まで他の馬に頑張って欲しい」と考えている筈であり、
1着賞金1億5000万円の天皇賞・春に登録しているフェイムゲームと、
1着賞金5200万円の青葉賞に登録しているウェスタールンドとレーヴミストラルについては、
クラブの関係者が、それぞれを管理している厩舎に対して、
メイチの勝負仕上げを指示している可能性が高いと判断しております。