弥生賞で「注目すべき存在」として見ているのは
八木良司オーナーが出走させる
タガノエスプレッソです。
八木オーナーは、京都府の綴喜郡井手町に本社を構える「八木良建設」の代表者で、
生産牧場の「新冠タガノファーム」と、栗東トレセンから車で１時間くらいの場所にある、
育成施設の「宇治田原優駿ステーブル」を所有するオーナーブリーダーです。
八木オーナーがＪＲＡの馬主資格を取ったのは、１９８９年で、
当初から生産や育成を手掛けていた訳ではなく、２０００年の東京スポーツ杯３歳Ｓを制し、
オーナーに初の重賞勝ちをもたらしたタガノテイオーが、同年の朝日杯３歳Ｓで予後不良となってしまったことや、
その後、なかなか重賞を勝てなかったことがきっかけとなって、生産と育成に対する興味が強くなり、
２００２年頃に「宇治田原優駿ステーブル」を設立し、２００３年頃に「新冠タガノファーム」を設立したそうです。
八木オーナーはこれまでに３５０頭近くを所有しておりますが、その中での代表的な存在としては、
２０００年の東京スポーツ杯３歳Ｓ（現在の東京スポーツ杯２歳Ｓ）を制したタガノテイオーや、
２００３年の中京記念と産経大阪杯を制したタガノマイバッハや、
２００６年の平安Ｓを制したタガノゲルニカや、
２００６年のファルコンＳを制したタガノバスティーユなどが挙げられるでしょう。
そして昨年は、「新冠タガノファーム」の生産馬・タガノグランパがファルコンＳを、
タガノエスプレッソがデイリー杯２歳Ｓを制するなど、
「３４勝・獲得賞金７億４８７５万円」という過去最高の成績を残しましたので、
きっと八木オーナーは大いに満足したことでしょう。
ただ、今年に入ってから先週までの八木オーナーは、４勝をしているものの、
獲得賞金は「７４８６万円」と、まだ昨年の１割に留まっている状況ですから、
現在の八木オーナーは、「賞金の高い重賞を勝って、一気に巻き返したい」と考えている筈です。
そこで、八木オーナーでしたら、１着賞金が５２００万円（馬主の取り分は８割の４１６０万円）の
弥生賞に使うタガノエスプレッソについては、この馬を預けている五十嵐調教師に対して、
メイチの勝負仕上げをお願いしますし、調整内容についても、
「Ｃウッドでやった１週前追い切りでは、レースで乗る菱田騎手が
跨りビッシリと追って、全体で８２秒９、終い１２秒２をマークし
ていました。最終追い切りは、中山への輸送を控えてるため、芝で
流す程度の内容でしたけど、全身を大きく使った躍動感のある動き
を見せておりましたから、この馬の持っている力は出せるデキに仕
上がったと見てええでしょう」
という、見込み通りのものでした。
そのため、この馬の上位入線を期待しております。