鳴尾記念に出る、松永昌博厩舎の
プランスペスカとマジェスティハーツについて。
松永昌博調教師は乗り役だった時に、
バンブーメモリーで勝った1989年のスワンSや、
オースミシャダイで勝った1990年の阪神大賞典や、
ナイスネイチャで勝った1991年の京都新聞杯と鳴尾記念など、
2002年に引退するまで、重賞を23勝していて、全部で544勝しておりました。
乗り役を引退した後の松永調教師は、
義理の親父さんの松永善晴厩舎で調教助手をやって経験を積んで、
2005年に調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業しております。
最初の年(2006年)は、「7勝・獲得賞金1億1276万円」という成績でしたが、
2007年には、「19勝・獲得賞金2億8293万円」と大きく成績を伸ばしておりました。
2011年には、エイシンアポロンを使ったマイルCSで初めてGIを勝つなど、
重賞を4回も勝って、「22勝・獲得賞金8億0717万円」という、
今までで一番の賞金を稼いだのですから、
師にとって、本当にいい年だったのでしょう。
2013年は、「33勝・獲得賞金6億0460万円」という、
今までで一番の勝ち星を上げているんです。
ですが、賞金が2011年より2億円以上も少なかったので、
きっと、その後の松永調教師は、「2011年のように多くの賞金を稼ぎたい」と考えていたのでしょう。
けど、一昨年と去年は、
2014年→21勝・獲得賞金4億9695万円
2015年→19勝・獲得賞金4億5567万円
という形で、賞金と勝ち星のどっちも2013年を下回っております。
ですから、今年の松永調教師は、「何が何でも巻き返す」と思っている筈ですけど、
実際は、先週までに「10勝・獲得賞金1億8308万円」という、
去年の5月までとほぼ同じ数字なんです。
それで今週は、1着賞金4100万円の鳴尾記念にプランスペスカと
マジェスティハーツを使いますので、ペースを上げるために、
師が全力でメイチに仕上げてくると見ていたので、
この2頭の最終追い切りの様子を念入りに確認しました。
そうしたら、まずプランスペスカは、坂路で一杯に追われて、
4Fが52秒1、終いの1Fが13秒1というマズマズの時計を出していましたし、
走り終わった後もどっしりと落ち着いていたので、キッチリ仕上がっているんでしょう。
マジェスティハーツは、レースでも乗る森一馬騎手がCウッドに入れて、
6Fが84秒6、終いの1Fが12秒1という時計を馬なりで出しておりました。
テンから軽快な脚捌きで、動きに素軽さが出しておりましたので、
5ヶ月振りだった前走の平安Sを使われた上積みが大きいでしょう。
どっちも、かなりの人気薄でしょうけど、
一発があっても不思議ではないと思います。