一口馬主クラブの「有限会社ターフ・スポート」が
函館スプリントSに登録している、
ファントムロードについて。
「有限会社ターフ・スポート」の法人名で所属馬を走らせている「ターファイトクラブ」は、
日高地区を中心とした44の生産牧場が共同で運営している一口馬主クラブで、
各牧場の代表者が株主として経営に関わっております。
生産馬をクラブに提供している牧場の中で、代表的な存在としては、
酒井牧場:ホクトベガ、マックスビューティなどを生産
大北牧場:ノースフライト、テンザンセイザ、ライトカラーなどを生産
ハッピーネモファーム:ジョーカプチーノなどを生産
といった名前が挙げられるでしょう。
ちなみに、「ターファイトクラブ」は、現在、中島雅春氏が代表を務めており、
この中島氏は、2002年の京成杯を制したローマンエンパイアなどを生産している、
「中島牧場」の代表でもあります。
なお、「ターファイトクラブ」に於ける過去の代表的な存在としては、
ただいま名前を挙げたローマンエンパイアや、
2002年の小倉2歳Sを制したメイプルロードや、
2006年の函館スプリントSを制したビーナスラインや、
2013年の阪神牝馬Sを制したサウンドオブハートなどが挙げられるでしょう。
昨年の同クラブは、インカンテーションで平安Sを制するなど、
「14勝・獲得賞金3億0306万円」という成績を残しておりました。
ただ、今年に入ってから先週までは、「6勝・獲得賞金6650万円」と、
昨年のペースを大きく下回っておりますので、この状況にクラブの関係者達は危機感を抱いている筈です。
このように賞金が伸び悩んでいるのは、今年、重賞を勝てていないことが主な要因でしょう。
そして、これまでに重賞を3勝するなど、「2億6589万円」の賞金を獲得している、
同クラブにとって「ダントツの稼ぎ頭」であるインカンテーションは、
現在、骨折のため休養しており、まだ復帰のメドが立っておりませんので、
現在はクラブの関係者全員が、「インカンテーションの分を他の馬でカバーしたい」と考えている筈です。
また、同クラブは、昨年の10月28日(火)から、
計10頭の「現1歳世代の募集馬」に対する出資を受け付けておりますが、
満口となっているのは1頭のみで、残りの9頭は現在も募集を受け付けております。
更に同クラブは、今年の6月12日(金)に、計6頭の「追加募集馬ラインナップ」(現1歳世代)を発表しており、
7月26日(火)から募集を受け付けますので、関係者であれば、
「過去の募集馬を重賞で活躍させてクラブの知名度を高め、今後の出資者増加に繋げたい」と考える筈です。
そして今週は、1着賞金3900万円(馬主の取り分は8割の3120万円)
の函館スプリントSにファントムロードを登録しておりますので、
クラブの関係者達から、この馬を管理している堀調教師に対して、
かなり勝負懸かった指示が出ていると判断すべきでしょう。