久米田正明オーナーがメイＳに出走させる、
ロジチャリスについて。
久米田オーナーは、山梨県笛吹市に本社を構えている、
「ロジフレックス株式会社」の創業者です。
また、同社の代表取締役社長は、ご子息の久米田正平氏が務めており、
正平氏も、ＪＲＡの馬主資格を取得しております。
主に精密機器の輸送などを行っている同社は、東証１部上場企業の「横河電機株式会社」と、
そのグループ企業の物流を行うため、１９９９年に設立されました。
そして現在は、取引先に、電気機器の業界最大手であるアメリカの
「アジレント・テクノロジー株式会社」なども名前を連ねており、
山梨県の本社以外にも、東京、神奈川、千葉、茨城、大阪に計８つの営業所を構え、
尚且つ、私が確認したところ、近年は毎年のように２０億円以上の売上高を記録しております。
よって、その「ロジフレックス株式会社」を創業し、
少し前まで代表取締役社長を務めていた久米田オーナーは、
周囲から厚い信頼を寄せられていることでしょう。
なお、久米田オーナーは、２００７年にＪＲＡの個人馬主資格を取得しており、
馬主になった理由は、旧知の友人であるプロゴルファーの青木功さんから、
「ダノン」の野田順弘オーナーを紹介され、その際に
「競馬が好きなら馬を持ちなさい」と勧められたからだそうです。
そして、２００８年からＪＲＡで馬を走らせ始めて、この年に早くも、
ロジユニヴァースで札幌２歳ＳとラジオＮＩＫＫＥＩ杯２歳Ｓを制した上、
翌年には同馬でダービーを制し、前年７月の馬主デビューから一年足らずでダービー馬のオーナーなっておりました。
また、同年の久米田オーナーは、ロジユニヴァースの活躍により、
「重賞２勝を含む８勝・獲得賞金２億８４３３万円」という素晴らしい成績を残しておりましたが、
それ以降は、
２０１０年→６勝・獲得賞金１億０１３１万円
２０１１年→３勝・獲得賞金４３９７万円
２０１２年→７勝・獲得賞金８７９２万円
２０１３年→６勝・獲得賞金７８３７万円
２０１４年→３勝・獲得賞金６７６５万円
２０１５年→９勝・獲得賞金１億３１０４万円
と記せば分かる通り、獲得賞金が２００９年の半分にも満たない状況が続いております。
当然、今年の久米田オーナーは、「何としても巻き返したい」と強く願っている筈であり、
実際、ロジクライを出走させたシンザン記念で、
２００９年のダービーから約６年振りとなる重賞勝ちを収めるなど、先週までで、
「３勝・獲得賞金８１７３万円」という数字なのですから、判断は正しかったのでしょう。
しかし、ロジクライは、シンザン記念の後、スプリングＳから皐月賞を目指しておりましたが、
左前脚の深管を痛めたため、放牧に出ており、復帰のメドが立っておりませんから、
現在のオーナーは、「ロジクライの分を他の馬で稼ぎたい」と考えている筈です。
また、久米田オーナーと言えば、２００７年から毎年欠かさず「セレクトセール」で馬を購入しており、
過去３年だけで、
□２０１３年→計７頭を総額で３億０５６４万円（税込）
□２０１４年→計２頭を総額で３７８０万円（税込）
□２０１５年→計４頭を総額で１億１０７０万円（税込）
と、計１３頭に総額４億５４１４万円を投じております。
よって、昨年までの経緯を踏まえると、久米田オーナーは、今年も、
７月１１日（月）～１２日（火）に開催される同セールで馬を購入する筈であり、オーナーでしたら、
「潤沢な資金でセールに参加するため、今の内から多くの賞金を稼いでおきたい」とも考えるでしょう。
そして明日は、１着賞金２４００万円（馬主の取り分は８割の１９２０万円）
のメイＳにロジチャリスを出走させますのでは「勝負懸かり」と見ておりましたし、
最終追い切りについての報告が、
「南ウッドに入れられて、５Ｆが６７秒１、終いの１Ｆが１２秒３という
時計を馬なりで出していて、雨で渋った馬場だったことを考えれば優秀な
時計でしょう。コンマ６秒前を走っていたサンマルティン（古馬５００万下）
を追い掛けて、グングン差を詰めると最後は同入に持ち込んで、活気のある
動きを見せていましたから、力を出し切れるデキに仕上がっていると思って
います」
という内容でしたから、好レースが期待できそうです。