マーチSで矢作芳人調教師の厩舎が使う
モズライジンについて。
矢作調教師は、毎年、東京大学に多くの合格者を出している開成高校を卒業した後、
大学に進まんで競馬の世界に入って、オーストラリアの「ロイヤルランドウィック競馬場」と
「フレミントン競馬場」で馬のことを勉強して、2004年に調教師の試験に受かったという、変わった経歴の持ち主です。
矢作調教師は、厩舎を開業した2005年に15勝して、
5年目だった2009年には、調教師リーディングで2位の47勝を上げておりましたし、
2013年の7月28日(日)には、「今までで2番目の早さ」でJRA通算300勝を達成しておりました。
また、矢作調教師は、調教師の仕事で忙しい中、自分の経験を題材にした、
「開成調教師」と「開成調教師の仕事」という2冊の本を出しておりますし、
スポーツ紙でコラムを書いておりますので、幅広い才能を持っているのでしょう。
そんで調教師は、「管理馬をできる限り多くのレースに出して、馬主さんにたくさん賞金を稼いでもらいたい」
という考えを持っているので、毎年のように「出走回数1位」を記録しております。
実際、今年も先週までで、管理馬を「127回」も使っておりますし、
100回を超えているのは、矢作調教師の厩舎だけです。
一昨年の矢作調教師は、厩舎を開業してから一番多い54勝を上げて、
念願の調教師リーディングを取れたんですから、とても喜んだでしょう。
それに去年は、リアルスティールを使った共同通信杯、
ダイワマッジョーレを使った阪急杯など、
一昨年は1つも勝てんかった重賞を4つも勝って、獲得した賞金も「10億1479万円」と、
リーディングだった前の年に稼いでいた「10億0432万円」を、少しですが上回っておりました。
ですが去年は、勝利数が「41」に減ってしまって、リーディングも5位まで下がってしまったので、
今の矢作調教師は、「必ずリーディング1位に返り咲きたい」と思っている筈です。
実際、今年に入って先週までで16勝を上げていて、
13勝で2位の堀宣行調教師に3勝差でリーディング1位になっているのですが、
この結果に師は満足していないと見ております。
というのも、リーディングでは1位になっているとは言え、獲得している賞金が、
リーディング2位の堀調教師は「3億2173万円」で、
「2億6059万円」の矢作調教師は、6000万円くらい下回っているのですから。
ですから、今の矢作調教師は、「賞金の高い重賞を勝って、しっかり稼ぎたい」とも思っているでしょう。
それで、今週の調教師は、1着賞金3600万円のマーチSにモズライジンを使いますので、
「完全に勝負懸かり」と見ておりました。
この馬は、3着だった17日(水)の交流重賞、名古屋大賞典からの連闘になるので、
最終追い切りをやっておりませんけど、厩舎にいる時の様子をみたら、
疲れているようには感じられないので、いい状態をキープできているように見えました。
それに矢作調教師は、今週、1着賞金が3800万円の毎日杯にタイセイサミットを使いますので、
この馬にも、同じ理由で注目しなければなりません。