佐藤正雄調教師の厩舎がマーチSに使う、
バスタータイプについて。
佐藤調教師は、中学校を卒業した後、襟裳(えりも)にあった
「田中牧場(エクセルマネジメントの前身)」に就職しましたが、
皐月賞を勝ったチトセオーなどを育てた加藤清一さんの勧めで、
1964年から騎手候補生になって、1969年から乗り役をやっておりました。
その後、1976年から1993年までの17年間は、桜花賞など3つのG1を勝ったニシノフラワーや、
秋華賞を勝ったティコティコタックなどを育てた松田正弘さんの厩舎に所属していて、
ニシノフラワーが阪神3歳牝馬S勝った時に、乗っていたのが佐藤調教師でした。
そんで、1993年に乗り役を引退した佐藤調教師は、そのまま松田さんの厩舎で調教助手をやって、
1997年に調教師の試験に受かって、1999年に自分の厩舎を開業しております。
2009年は、ワンダーアキュートを使ったシリウスSで初めてJRAの重賞を勝って、
その他に武蔵野Sも勝って、「20勝・獲得賞金4億1487万円」という成績を残しておりました。
それからも、ワンダーアキュートが交流重賞を勝ちまくっていましたし、
サウンドガガも交流重賞で稼いでいたので、去年までの4年間は、獲得賞金が、
2012年→JRAで2億3890万円・地方で1億2391万円・合計で3億6281万円
2013年→JRAで3億2000万円・地方で1億0874万円・合計で4億2874万円
2014年→JRAで1億7447万円・地方で1億0754万円・合計で2億8201万円
2015年→JRAで1億6576万円・地方で1億6956万円・合計で3億3532万円
という形で安定しておりました。
ですが、ワンダーアキュートとサウンドガガは、今年の1月に引退しているので、
今の佐藤調教師は、「2頭の分を他の馬で稼ぎたい」と考えている筈です。
そんで今週は、1着賞金が3600万円のマーチSにバスタータイプを使いますので、
「ここを勝ってキッチリ稼いでおきたい」と思ってメイチに仕上げるでしょう。
ですから、最終追い切りをじっくり見ていたら、坂路に入れられて、
4Fが51秒8、終いの1Fが12秒5という時計を馬なりで出しておりました。
完全に馬なりだったことを考えたら、「十分だ」と思える時計でしたし、
力強い脚捌きでキビキビと走っておりましたから、
佐藤調教師がメイチに仕上げてきたのでしょう。