近藤利一オーナーがチューリップ賞に登録している、
アドマイヤリードについて。
近藤オーナーの本業は、大阪市北区に拠点を構え、
建築解体業などを手掛けている、「合建株式会社」の代表取締役会長です。
1984年にJRAの馬主資格を取得している近藤オーナーは、
現在までに350頭以上を所有しており、その中で代表的な存在としては、
1998年の朝日杯3歳S(現在の朝日杯FS)と2002年の安田記念を制したアドマイヤコジーンや、
1999年のダービーを制したアドマイヤベガや、
2001年の朝日杯FSと2004年のフェブラリーSを制したアドマイヤドンや、
2003年と2004年のエリザベス女王杯を連覇したアドマイヤグルーヴや、
2007年の宝塚記念などを制したアドマイヤムーンといった名前が挙げられるでしょう。
この馬達の活躍により、近藤オーナーは、これまでに
「GIレース10勝を含む重賞55勝」という素晴らしい成績を残しております。
2013年は、アドマイヤラクティを出走させたダイヤモンドS、
アドマイヤロイヤルを出走させたプロキオンSと、重賞を2勝し、
それを含めて「40勝・獲得賞金9億1013万円」という数字を残しておりました。
ただ、過去2年は、
2014年→45勝・獲得賞金7億6855万円
2015年→34勝・獲得賞金7億6816万円
と、2年続けて獲得賞金が1億5000万円近くも下回っております。
しかも昨年は、アドマイヤデウスを出走させた日経新春杯と日経賞、
アドマイヤエイカンを出走させた札幌2歳Sと、重賞を3勝したものの、
他の所有馬があまり活躍できなかったため、賞金が減っているのですから、
今年の近藤オーナーは、「2013年の数字に近付けるため、他の馬でもしっかり稼ぎたい」と考えている筈です。
また、近藤オーナーは、毎年のように競走馬セールで高額馬を購入しており、昨年も、
7月13日(月)~14日(火)の「セレクトセール」→10頭を3億8556万円(税込)で購入
7月21日(火)の「HBAセレクションセール」→1頭を2592万円(税込)で購入
と、計11頭に総額4億1148万円(税込)を投じておりました。
したがって、「セレクトセール」が終わってから先週までの近藤オーナーは、
セールに投じた資金の回収に全力を注いでいた筈ですが、実際、
この期間の成績は「242戦18勝・獲得賞金4億7425万円」(馬主の取り分は8割の3億7796万円)
というものであり、セールで投じた資金を、まだ3000万円以上も回収できておりせん。
そのため現在は、「賞金の高い重賞を勝って、セール資金の回収を終わらせたい」とも考えている筈です。
そして今週は、1着賞金3500万円(馬主の取り分は8割の2800万円)
のチューリップ賞にアドマイヤリードを登録しておりますので、オーナーの立場であれば、
この馬を預けている須貝調教師に対して、メイチの勝負仕上げを指示するでしょう。
また、近藤オーナーは、今週、弥生賞にアドマイヤエイカンを登録しており、
この馬についても、出走してきた場合は、全く同じ理由で「勝負懸かり」と判断するべきです。