シリウスSにランウェイワルツを登録している
「下河辺牧場」について。
「下河辺牧場」は、1933年に下河辺孫一さんが千葉県の成田市で始めた老舗で、
日高に牧場を作ったのは確か1966年のことでして、今の代表は孫一さんのお孫さんの行雄さんです。
ここの生産馬で私がすぐに思い付くのは、何年か前まででしたら、
1986年のNHK杯と高松宮杯を勝ったラグビーボールや、
1991年のウインターSなど重賞を3勝したナリタハヤブサや、
1995年の共同通信杯4歳SとスプリングSと京都新聞杯を勝ったナリタキングオーや、
2003年に牝馬三冠を達成したスティルインラブや、
2004年のオークスを勝ったダイワエルシエーロや、
2009年のローズSを勝ったブロードストリートあたりで、
最近では、去年の桜花賞を勝ったアユサンや、マイルCSを勝ったダノンシャークや、
阪神ジュベナイルFを勝ったショウナンアデラあたりでしょうか。
JRAの馬主資格を持っているオーナーブリーダーの「下河辺牧場」は、
30年以上も前から持ち馬を走らせていて、リリーズブーケで勝った1989年のサファイヤSと、
ロンドンブリッジで勝った1997年のファンタジーSと、今までに重賞を2勝していますが、
そのファンタジーSを最後に、もう18年近くも重賞を勝てていないのですから、
きっと今は、代表の行雄さんをはじめとした牧場の皆さんが、「久し振りに重賞を勝ちたい」と考えている筈です。
また、「下河辺牧場」は、競走馬セールに生産馬を上場することが多くて、今年も、
5月15日(金)の「千葉サラブレッドセール」→1頭を648万円で売却(1頭が主取)
5月26日(火)の「HBAトレーニングセール」→3頭を1587万円で売却(2頭が主取)
7月13日(月)~14日(火)の「セレクトセール」→8頭を2億3004万円で売却(1頭が主取)
7月21日(火)の「HBAセレクションセール」→1頭を918万円で売却
8月24日(月)~27日(木)の「HBAサマーセール」→2頭を864万円で売却(2頭が主取)
と、全部で15頭を総額2億7021万円で売却しています。
ただ、「下河辺牧場」の関係者達が、この数字に決して満足していないと見ています。
何しろ、今年の「下河辺牧場」は、5つのセールに全部で21頭を上場していますが、
その内、3割近くの6頭が主取となっているのですから。
牧場の関係者でしたら、
「落札率を上げるため、今までの生産馬をもっと活躍させて、牧場のレベルが高いことをアピールしたい」と考えますね。
そして「下河辺牧場」は、来週、10月5日(月)~7日(水)に行われる「HBAオータムセール」に、
「スカイスケイプの2014」(牡・父ヴァーミリアン)を上場させますので、
今週、重賞のシリウスSで自家生産馬のランウェイワルツが活躍すれば、
セールに来る馬主さん達に、「下河辺牧場の生産馬は走る」という印象を与えられて、
そうなれば当然、落札価格が高くなって、牧場が潤うでしょう。
そこで、私が関係者でしたら、ランウェイワルツを預けている音無調教師に、
お釣りを残さないメイチの勝負仕上げをお願いしますので、
実際に厩舎がどう仕上げてくるのかなど、今後の動きを念入りに確認したいと思います。