南井克巳調教師がオールカマーに使う、
タマモベストプレイについて。
南井師は、1971年から調教師の試験に受かって引退した1999年までに、
タマモクロスに乗った天皇賞・春と秋や、オグリキャップに乗ったマイルCSや、
ナリタブライアンに乗ったクラシック3冠や、
マーベラスクラウンに乗ったジャパンCや、
サイレンススズカに乗った宝塚記念など、
16勝のGIを含めて重賞を77勝していて、
通算の勝ち星も1527勝と、
乗り役としてとてもいい成績を残しています。
調教師の試験に受かった南井師は、乗り役の時に所属していた工藤嘉見さんの厩舎を引き継ぐ形で、
2000年に開業していて、その年のジャパンCダートを、師自身も乗っていたウイングアローで勝って、
調教師として幸先のいいスタートを切っていましたが、
2010年の小倉大賞典をオースミスパークで勝ってからは、丸3年も重賞を勝てずにいました。
でも、一昨年は、タマモベストプレイを使ったきさらぎ賞、
ホウライアキコを使った小倉2歳Sとデイリー杯2歳Sと、
一気に3つも重賞を勝てましたので、きっと南井師はホッとしたでしょう。
ただ、ホウライアキコでデイリー杯2歳Sを勝ってからは、
また2年近くも重賞を勝てなくなっていて、今は「重賞で37連敗中」となっています。
このままの状況が続くと、馬主さん達に、「南井厩舎に預けても重賞を勝てない」と思われてしまいますし、
そうなると、厩舎が苦しくなってしまうのは、師自身もよく分かっている筈です。
そして今週は、オールカマーにタマモベストプレイを使いますので、
南井師の立場でしたら、「何が何でも、ここで重賞の連敗を止める」と考えて、
お釣りを残さずメイチに仕上げるでしょうね。
最終追い切りでは坂路に入れられて、全体が54秒5、終いが12秒6という時計を出していました。
これは、決して目立つ時計ではありませんが、元々、稽古はあまり走らないタイプで、
しかも、ビッシリ追われていた訳ではありませんから、あまり気にする必要はないでしょう。
それより、動き自体の素軽さと、毛ヅヤの良さと馬体の張りが目立っていましたので、
前走までより相手が揃うオールカマーでも、いいレースができると判断しています。