北九州記念で「注目している存在」として見ているのは、
岩崎僖澄オーナーが出走させる
オーミアリス。
岩崎オーナーの本業は、滋賀県の長浜市に本社を構え、
主に不動産業を手掛けている、「株式会社近江産業」の代表者取締役社長です。
1980年に創業した同社は、不動産業に加えて、自社ビルの中に「トポス」というブランドの工務店を構え、
「オーダー家具からはじめる上質な空間づくり」をコンセプトに、
住宅と店舗のデザインと施工を手掛け、土地探しから施工までを一貫して自社で行っております。
ちなみに、「トポス」とはギリシア語で「場所」を意味する言葉で、これは、
「人にはそれぞれ思い出の場所、居心地の良い場所、
理想の場所といった自分だけの場所があると思います。
そういう場所を空間化することを、クライアント、施
工者、建築家がコラボレーションすることで実現したい」
という思いから名付けられたそうです。
また、「トポス」が手掛けた住宅や店舗は、様々なメディアで取り上げられており、
2012年、滋賀県の近江八幡市に建てられ、車椅子で生活する方が快適に暮らせるように、
完全バリアフリーで設計された「近江八幡の家」は、「グッドデザイン賞2014」を受賞しているのですから、
「株式会社近江産業」の代表者である岩崎オーナーは、「誰もが認める滋賀の有力者」と言えるでしょう。
なお、岩崎オーナーは、本業の拠点と同じ長浜市の三田町に於いて、
「三田ライディングクラブ」という乗馬施設を運営しており、2006年にデビューしてから、
これまでに重賞8勝を含めて通算432勝の実績を残している北村友一騎手は、
ここで中学生の頃から乗馬を習い、岩崎オーナーの勧めでJRAの騎手を目指すことを決めたそうです。
そしてJRA馬主としての岩崎オーナーは、キャリアが30年近くに及んでいる大ベテランでして、
これまでに240頭近くを所有しているのですが、一昨年までは重賞を勝っていませんでした。
しかし昨年は、小倉2歳Sをオーミアリスで制し、念願の重賞初制覇を果たした上、
一昨年より2000万円以上も多い、「4263万円」の賞金を獲得しておりました。
ただ、小倉2歳Sを制してからは、「所有馬が49連敗中」と、1年近くも勝利から遠ざかっており、
このことが大きく影響して、今年に入ってから先週までの獲得賞金は、
昨年を3000万円近くも下回る「1294万円」に留まっております。
よって、現在の岩崎オーナーは、「所有馬の連敗を止めたい」という思いと、
「賞金の高いレースを勝ちたい」という思いを強く抱いている筈であり、今週、
オースミアリスで1着賞金3800万円(馬主の取り分は8割の3040万円)
の北九州記念を勝てば、二つの願いを一気に叶えられるのです。
そこで、岩崎オーナーの立場であれば、この馬を預けている藤沢則雄調教師に対して、
迷わずメイチの勝負仕上げを指示しますし、最終追い切りの内容を確認したところ、
「一昨日、Cウッドに入れられて、全体が81秒6、
終いが11秒8という時計を馬なりで出していて、動
き自体も、キビキビとした活気のあるものでした。こ
れでしたら、小倉2歳Sの時みたいな、いい競馬がで
きると思います」
というものでした。
そのためこの馬の上位入線を期待しております。