杉澤光雄オーナーが新潟日報賞に出走させる、
ゼウスについて。
杉澤オーナーの本業は、北海道の函館市に本社を構え、
土木工事や解体工事、除雪や排雪作業、産業廃棄物処理など主に手掛けている、
「株式会社カネス杉澤事業所」の代表取締役です。
同社の起源は、1971年に創業された「杉澤商店」でして、
1979年に現在の「株式会社カネス杉澤事業所」へ法人登記し、
当初は、主に土木工事を手掛けておりましたが、徐々に事業の幅を広げていき、現在では、
「株式会社カネス道路」→舗装工事や切削工事
「有限会社みどり運輸」→貨物自動車運送
「株式会社ケイビ」→交通誘導警備や施設警備
「株式会社高橋興業」→土木工事や舗装工事の設計
「株式会社ケーエス・北の星観光バス」→大型バスによる旅客自動車業
「有限会社扶桑」→自動車整備や中古車販売
「有限会社トーハン」→建築資材や工具の販売
「有限会社天海」→漁業や有漁船の運営
といったグループ企業を擁しており、全体の従業員数は300名を超えているそうですから、
函館を代表する企業の一つであるのは間違いないですし、そのトップである杉澤オーナーは、
「優秀な経営手腕を持つ人物」と言えるでしょう。
なお、馬主としての杉澤オーナーは、2000年からJRAで馬を走らせ始めて、
これまでに50頭近くを所有しており、一昨年には、今までで最高となる
「7勝・獲得賞金1億2201万円」という成績を残しておりましたが、
昨年は、「4勝・獲得賞金6443万円」と、獲得賞金が半分近くまで減っていました。
そのため、今年は杉澤オーナーが、「少しでも一昨年の数字に近づけたい」と考えていた筈ですが、
先週までの時点で、「3勝・獲得賞金5647万円」と、
まだ昨年の半分にも届いていないのですから、今週以降は全力で巻き返しを図ってくると見ておくべきでしょう。
また現在、杉澤オーナーは、13頭を所有しておりますが、その内、
これまでに9602万円の賞金を獲得している「稼ぎ頭」のゼロス(牡6歳)は、
一昨年、12月の元町Sを制し、オープン入りを果たしたものの、それ以降は、
「10連敗中」と頭打ちとなっており、現状を打開するために先日、
障害試験を受けているため、今後は障害のレースに使ってくる筈です。
ただ、今後、ゼロスが障害のレースで活躍できるかどうかは未知数ですから、
恐らく杉澤オーナーは、「その分は他の馬でカバーしたい」と考えている筈ですので、
2番目に賞金を獲得(5210万円)しているゼウスに期待を寄せていることでしょう。
そのため、1着賞金1820万円(馬主の取り分は8割の1456万円)
の新潟日報賞に出走させるゼウスについては、この馬を管理している鈴木孝志調教師に対して、
メイチの勝負仕上げを指示している可能性が高いと見ておりましたので、
最終追い切りの内容を確認したところ、
「坂路で強めに追われて、全体51秒5、終い13秒4
という時計を出していて、ティーエスナインをコンマ3
秒追走して、最後はアタマ差まで縮めていました。全身
を大きく使った躍動感のあるいい動きを見せていたので
この馬の力を出せるデキに仕上がったと判断していいで
しょう」
というものでした。
これらの理由から、この馬を「大いに注目すべき存在」と見込んでおります。