「合同会社小林英一ホールディングス」が宝塚記念に登録している、
ゴールドシップについて。
「合同会社小林英一ホールディングス」の代表を務めているのは、
最近まで個人名義で所有馬を走らせていた小林英一氏ですから、
ここでは私も皆様と同じく、「合同会社小林英一ホールディングス」のことを「小林オーナー」と表記致します。
こちらも皆様はよくご存知のことでしょうが、小林オーナーの本業は、
北海道の芦別市に本社を構えている、「北日本精機株式会社」の代表取締役会長で、
起業する前の小林オーナーは、ベアリング専門商社の「城北ベアリング商会」に務めていて、
同社の札幌出張所の所長となったことがきっかけで北海道に渡り、１９６０年頃に自分の会社を興したそうです。
その後、小林オーナーの会社は、国内で順調に業績を伸ばした後、輸出競争力を高めるため、
１９９３年には上海に現地法人の「上海精密軸承有限公司」を設立し、
２００３年にはフロリダに現地法人の「ＳＰＢ-ＵＳＡ，ＬＬＣ．」を設立するなど、
順調に事業拠点を拡張し、近年は、取り扱っている小型ベアリングの数が５０００種類以上に及んでおり、
業界に於いて世界シェアの７割を占める超優良企業となっております。
そして現在の同社は、５００名以上の従業員を雇用し、
国内外に７つの関連会社を有しておりますので、
代表取締役会長として事業を取り仕切っている小林オーナーは、
「誰もが認める優秀な経営者」と言えるでしょう。
なお、馬主としてのキャリアが２０年以上に及ぶ小林オーナーは、こ
れまでにＪＲＡで５０頭以上を走らせており、２００３年の東京新聞杯をボールドブライアンで制してからは、
しばらく重賞を勝てていなかったのですが、２０１２年の共同通信杯をゴールドシップで制し、
同馬はその後も、同年の皐月賞と神戸新聞杯と菊花賞と有馬記念を制し、
更に２０１３年と２０１４年も、阪神大賞典と宝塚記念を連覇しております。
そして、ゴールドシップの活躍により、２０１２年の小林オーナーは、
「７勝・獲得賞金６億２８５１万円」という過去最高の成績を残しておりましたが、翌年以降は、
２０１３年→５勝・獲得賞金２億９６９３万円
２０１４年→４勝・獲得賞金３億０５６７万円
と、２０１２年の半分にも達しておりません。
そのため、今年の小林オーナーは、「少しでも２０１２年の数字に近づけたい」と考えている筈ですが、
先週までに勝ったレースは、ゴールドシップを使った阪神大賞典と天皇賞・春のみに留まっており、
獲得賞金は「２億３７６６万円」と、２０１２年のペースを大きく下回っております。
したがって、現在の小林オーナーは、「今後のレースで多くの賞金を稼ぎたい」と強く願っている筈です。
また、小林オーナーは、一度に所有する頭数がそれほど多くない割に、競走馬セールに参加する機会が多く、
□２０１２年
「セレクトセール」→１頭を４０９５万円（税込）で購入
□２０１３年
「セレクトセール」→１頭を１８９０万円（税込）で購入
「ＨＢＡオータムセール」→１頭を２８３万円（税込）で購入
□２０１４年
「セレクトセール」→１頭を６３０万円（税込）で購入
と、計４頭を総額６８９８万円で購入している上、今年も、
５月２６日（火）に行われた「ＨＢＡトレーニングセール」に於いて、
１頭を１０８０万円（税込）で購入しております。
これらの状況を踏まえますと、小林オーナーは、７月１３日（月）～１４日（火）に行われる今年の「セレクトセール」など、
今後に控えているセールでも何頭かを購入する可能性が非常に高く、恐らく現在は、
「購入資金を所有馬で稼いでおきたい」とも考えている筈です。
そして今週は、１着賞金１億５０００万円（馬主の取り分は８割の１億２０００万円）
の宝塚記念にゴールドシップを登録していますので、オーナーが厩舎にどんな指示を出していて、
それを受けて厩舎がどのように仕上げてくるのかなど、
今後の動きを念入りに確認するべきでしょう。