一口馬主クラブの「ロードホースクラブ」が太宰府特別に出走させる、
ブリュネットについて。
同クラブの代表取締役を務めている中村伊三美氏は、
「モエレ」の冠名でお馴染みの中村和夫オーナーのご子息です。
よって、「ロード」の馬と「モエレ」の馬が同じレースに出走してくる場合は、
「実質的には2頭出し」と考え、「どちらで勝負を懸けてきているのか」を慎重に検討する必要がありますが、
太宰府特別に「モエレ」の馬は出走しませんので、「純粋にクラブとして勝ちに来た」と判断できるでしょう。
また、同クラブに於ける過去の代表的な存在としては、やはり、
2012年と2013年のスプリンターズSと香港Cを連覇するなど、
GIを6勝したロードカナロアが真っ先に挙げられます。
この馬が現役だった2013年、「ロードホースクラブ」は、3戦のGIを含めて重賞を4勝し、
7億6766万円の賞金を獲得しておりましたが、「前年までの主役が種牡馬入りして不在」となった昨年は、
キャトルフィーユでクイーンSを制するなど、全部で16勝を上げたものの、
獲得賞金は「3億3250万円」という、一昨年の半分にも満たない数字に留まっておりました。
そこで、今年はクラブの関係者全員が、「早急に巻き返しを図りたい」と強く願っている筈ですが、
今年に入ってから先週までの成績は、「27戦1勝・獲得賞金2786万円」という、
客観的に見て「十分」とは言えない数字に留まっております。
そして、この状況が「出資者数の伸び悩み」を招いているようで、
「ロードホースクラブ」は、昨年の10月3日(金)に計27頭の「2014年度募集馬」(現2歳世代)を発表し、
11月1日(土)から11月14日(金)まで「先行受付」を行い、12月1日(月)から「通常受付」を行っておりますが、
既に満口となっているのは5頭で、残りの22頭は現在も出資を受け付けております。
また、満口になっていない募集馬の中には、ブリュネット(父ダイワメジャー)の半弟で、
募集価格が「一口3万2400円×500口の総額1620万円」の
「レディカーニバルの2013」(父ジャングルポケット)がいますから、
ブリュネットが太宰府特別を勝てば、出資を検討している顧客層に、
「この血統は走る」とアピールでき、それがクラブにとって追い風となるのは間違いありません。
したがって、私がクラブの関係者であれば、この馬を預けている千田調教師に対して、
「メイチの勝負仕上げ」を依頼しますし、最終追い切りについての報告が、
「坂路で、全体が55秒3、終いが12秒7という
時計を馬なりで出していました。体を大きく使って、
軽快なフットワークで走っていましたので、力を出し
切れる状態に仕上がっているんでしょう」
という内容でしたから、レース終了後には、勝利を喜ぶ関係者達の姿が見られそうです。