庄野靖志調教師がチャンピオンズCに使う、
ワイドバッハについて。
庄野調教師は、1987年の阪神牝馬特別を勝ったシヨノリーガルや、
1991年の中日新聞杯を勝ったショウリテンユウなどを生産したことで知られている
「庄野牧場」の代表をしていた庄野昭彦さんの次男です。
今の「庄野牧場」は、お兄さんの宏志さんが後を継いでいますけど、
靖志調教師も牧場の仕事をしようと思っていたそうで、
ダービーを勝ったアイネスフウジンや、
天皇賞・秋を勝ったオフサイドトラップなどを育てた加藤修甫さんや、
NHKマイルCなどを勝ったタイキフォーチュンや、
2002年と2003年の根岸Sを勝ち、
交流重賞でも大活躍したサウスヴィグラスなどを育てた
高橋祥泰調教師などが出ている日本大学の獣医学部に進学しています。
そして、大学を卒業して実家に戻った靖志調教師は、調教師として、
1979年のダービーと、1981年の天皇賞・春を勝ったカツラノハイセイコや、
1988年の桜花賞を勝ったアラホウトクなどを育てた大叔父の庄野穂積さんの教えを受けながら、
馬の扱い方を学んでいくうちに、将来は牧場の経営ではなく、
調教師になりたいと考えるようになったそうです。
その後、1996年に競馬学校の厩務員課程に入ってからは、
マーメイドSを勝ったシャイニンレーサーや、
ウインターSを勝ったマチカネワラウカド
などを管理していた高橋隆調教師の厩舎で10年ほど経験を積み、
2007年に自分の厩舎を開業しています。
靖志調教師のところは、最初の年こそ使った回数も少なかったため、
4勝という成績でしたが、次の年からは、
2008年→10勝・獲得賞金2億0998万円
2009年→10勝・獲得賞金2億2010万円
2010年→12勝・獲得賞金3億2943万円
2011年→14勝・獲得賞金2億3771万円
2012年→16勝・獲得賞金2億0998万円
2013年→22勝・獲得賞金3億5356万円
と毎年のように勝ち星を伸ばしていて、今年は先週までに、
既に昨年を上回る「27勝・獲得賞金4億3720万円」としています。
ただ、靖志調教師としては、今の成績に満足することなく、
今週以降も貪欲に臨んでくると見ています。
何故なら、師のところは、先月の武蔵野Sをワイドバッハで勝っていますけど、
それまでは重賞で「35連敗」という状況だったため、
「大きな所で、もっと結果を出したい」という思いが強い筈ですので。
そのため、チャンピオンズCに使うワイドバッハで、
靖志調教師が勝負を懸けてくるとみていたのですが、実際、
坂路でやった昨日の追い切りでは、強めに追って全体が55秒6、
終い13秒5をマークし、時計はそれほどではありませんでしたけど、
動きに力強さがあり、脚捌きもスムーズでしたから、
キッチリと仕上げてきたと判断しています。
前走の武蔵野Sでは、もの凄い脚を使って差し切ったように、
力があるのは確かですから、今回のメンバーが相手でも十分にやれる筈で、
チャンス十分にある1頭だと見ておくべきでしょうね。