「高昭牧場」が京阪杯に登録している、
ウイングザムーンについて。
「高昭牧場」は、1964年にできたところで、今の社長は3代目の上山泰憲さんです。
この牧場のすぐ近くには、ダービーを勝ったバンブーアトラスや、
安田記念とスプリンターズSを勝ったバンブーメモリーや、
菊花賞を勝ったバンブービギンや、
秋華賞を勝ったティコティコタックなどを生産した「バンブー牧場」があります。
「高昭牧場」の生産馬ですぐに思い付くのは、何と言っても、
昨年のオークスと秋華賞とエリザベス女王杯を勝ったメイショウマンボでして、
この馬がオークスを勝った時、上山さんは、まず、
松本好雄オーナーが地元の兵庫県明石市で開いた祝勝会に出席してから、その後、
急いで浦河に戻ったそうでして、牧場の事務所のドアを開けた瞬間、
お祝いのお花やお酒がギッシリと並んでいたのを見て、
「本当にウチの馬がGIを勝ったんだ」と感激したそうです。
その他にも、「高昭牧場」の生産馬には、
1981年のエリザベス女王杯を勝ったアグネステスコや、
2000年の4歳牝馬特別(今のフィリーズレビュー)を勝ったサイコーキララや、
2001年のファルコンSを勝ったルスナイクリスティや、
2002年の京都ジャンプSを勝ったホッコーアンバーなどがいて、
今までに重賞を8勝しています。
また、「高昭牧場」は、30年以上も前からJRAの馬主資格を持っているオーナーブリーダーですが、
馬主としての重賞勝ちは、ルスナイクリスティを使った2001年のファルコンSだけで、
もう13年以上もご無沙汰しているのですから、きっと今は、
上山さんを始めとした牧場の皆さんが、
「久々に持ち馬で重賞を勝ちたい」と考えているでしょう。
また、「高昭牧場」は、毎年のようにセールに馬を上場していて、今年も、
7月14日(月)~15日(火)の「セレクトセール」で1頭を800万円で売却(1頭が主取)
7月22日(火)の「HBAセレクションセール」で4頭を3110万円で売却(1頭が主取)
8月25日(月)~28日(木)の「HBAサマーセール」で3頭を1200万円で売却(3頭が主取)
10月6日(月)~8日(水)の「HBAオータムセール」で4頭を2160万円で売却((1頭が主取)
と、4つのセールで計12頭を総額7270万円で売却しています。
ただ、数字を見れば分かる通り、計18頭を上場した内、
ちょうど3分の1にあたる「6頭」が主取となっていますので、
この結果に上山さんを始めとした牧場の皆さんは満足していないでしょうし、
きっと今は、「セールで売れなかった分を、持ち馬の賞金で稼ぎたい」とも考えている筈です。
そして、1着賞金3800万円(馬主の取り分は8割の3040万円)の
京阪杯には、今、全部で7頭いる持ち馬の中で、
これまでに1億0500万円の賞金を獲得している「稼ぎ頭」のウイングザムーンを登録してきたのですから、
「完全に勝負懸かり」だと考えています。