宗像義忠調教師の厩舎が宝塚記念に登録している、
フェイムゲームについて。
宗像調教師は、1980年に高橋英夫さんの厩舎で調教助手になって、そこで12年くらい経験を積んで、
1992年に調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業しています。
最初の年は、使った頭数が少なかったので6勝でしたが、
2年目に14勝、3年目に21勝と、順調に数字を伸ばしていて、
2011年には、開業してから一番多い34勝を記録していました。
重賞は、シンコウカリドを使った2001年のセントライト記念、
バランスオブゲームを使った2002年の弥生賞とセントライト記念、
ウインブレイズを使った2003年の鳴尾記念、
アブソリュートを使った2009年の東京新聞杯と富士Sなど、
今までに18回も勝っていますね。
こういう風に、いい結果を残せているのは、きっと、
高橋さんの厩舎で調教助手をやっていた時に、ダイナカールや、
1988年のテレビ東京賞3歳牝馬S(現在のフェアリーS)と
1989年のクイーンCを勝ったカッティングエッジなど、
走る馬を間近で見ていた経験をしっかり活かせているからなのでしょう。
2009年の宗像調教師は、重賞2勝を含む32勝を上げて、
5億7280万円という、今までで一番多い賞金を稼いでいましたけど、その後の6年間は、
2010年→31勝・獲得賞金4億9830万円
2011年→34勝・獲得賞金4億6044万円
2012年→23勝・獲得賞金4億3017万円
2013年→25勝・獲得賞金4億1862万円
2014年→23勝・獲得賞金4億6281万円
2015年→20勝・獲得賞金4億0244万円
と書けば分かる通り、2009年と比べたら、賞金が1億円くらい少ない状況がずっと続いています。
ですから今年の宗像調教師は、「悪い流れを変えたい」と考えている筈ですが、
実際は、先週までで「2勝・獲得賞金1億0210万円」という、
誰が見ても「物足りない」と思う成績ですから、今は間違いなく、
「このままではマズイ」と思っているのでしょう。
また、さっき書いたように、宗像調教師は、今までに重賞を18回も勝っていますが、まだG1は勝てていません。
こういった中で、今週は、1着賞金が1億5000万円の宝塚記念に
フェイムゲームを登録していますから、「一気に賞金を稼ぎたい」、
「ここで初めてのGI勝ちを飾りたい」と考えて、後のことを考えないでメイチに仕上げる筈です。
そして、最終追い切りでは、南ウッドに入れられて、5Fが68秒0、
終いの1Fが13秒0という時計を馬なりで出していました。
コンマ8秒先行していたロングシャドウ(古馬100万下)を追い掛けて、
楽に交わすと、最後はコンマ3秒先着していましたし、
動きがかなり軽快なものでしたから、見込み通り、
宗像調教師がキッチリ仕上げてきたのでしょう。
前走の天皇賞・春が8着でしたから、今回はかなり人気を落とすのでしょうが、
状態の良さを考えたら、馬券に絡んで穴を空ける可能性が十分にあると見ています。