里見治オーナーが京王杯SCに出走させる、
サトノアラジンについて。
里見オーナーの本業は、「汐留住友ビル」(東京都港区東新橋)に本社を構えている、
「セガサミーホールディングス株式会社」の代表取締役会長兼社長です。
同社は、パチンコ・パチスロの「北斗の拳シリーズ」などで有名な「サミー株式会社」や、
ゲームソフトの開発・販売で有名な「株式会社セガ」などを傘下にしていまして、
2015年3月期に於けるグループ全体の売上高は、
「3549億2100万円」という素晴らしい数字でした。
ここ数年の同社は、カジノやホテルなどの複合型リゾート施設事業を、
「今後の収益機会」と位置付けているようで、これまでに、
□2012年3月→約58億円を投じ、
宮崎県にある「フェニックス・シーガイア・リゾート」の運営母体である
「フェニックスリゾート株式会社」の全株式を取得し、完全子会社化
□2013年1月→約3915億ウォン(当時のレートで約352億円)を投じ、
韓国の釜山広域市の複合都市「センタムシティ」に於ける、
ホテル、エンタテイメント、商業施設などの開発と運営に着手
□2013年5月→カジノやホテルやスパなどを運営している韓国企業
「Paradise Group」と共同で、約126億円を投じ、同国の仁川広域市を舞台とした、
カジノやホテルなどの複合型リゾート施設「パラダイスシティ」(2017年上旬開業予定)の開発計画を発表
といった形で積極的に事業を展開しているのですから、
トップとしてこれらの事業を取り仕切っている里見オーナーは、
「業界を牽引している有力者」と言えます。
そして馬主としての里見オーナーは、1992年からJRAで馬を走らせ始めていて、
これまでの代表的な存在としては、
一昨年の日経新春杯と小倉記念と今年の中日新聞杯を勝ったサトノノブレスや、
一昨年の東京スポーツ杯2歳Sと昨年の弥生賞と今年の京都記念を勝ったサトノクラウンや、
昨年の京都新聞杯を勝ったサトノラーゼンや、
昨年の京阪杯を勝ったサトノルパンなどが挙げられますわ。
また、昨年までの3年間は、
2013年→31勝・獲得賞金6億1313万円(馬主の取り分は8割の4億9050万円)
2014年→35勝・獲得賞金7億7957万年(同6億2365万円)
2015年→39勝・獲得賞金9億1040万円(同7億2832万円)
と右肩上がりの成績を残していますし、昨年は、勝ち星と賞金のどちらも過去最高でした。
それに、先ほども記した通り、今年の里見オーナーは、
サトノクラウンで京都記念、サトノノブレスで中日新聞杯、
サトノダイヤモンドできさらぎ賞を勝つなど、
先週までに「8勝・獲得賞金3億0440万円」という成績を残していますが、
里見オーナーがこの数字に満足することなく、これからも貪欲に勝利を追求してくると見ています。
と言いますのも、里見オーナーは、これまで毎年のように多くの競走馬セールに参加していて、過去3年だけで
□2013年→計12頭を総額で8億4500万円(税込)
□2014年→計13頭を総額で7億6400万円(税込)
□2015年→計21頭を総額で13億0740万円(税込)
と、計76頭に総額29億1640万円を投じているのですから。
もちろん、昨年までの経緯を踏まえますと、里見オーナーは、
今年も競走馬セールで多くの馬を購入する筈ですから、里見オーナーの立場であれば、
「潤沢な資金でセールに参加するため、今の内から多くの賞金を稼いでおきたい」と考えるでしょう。
そして明日は、1着賞金5900万円(馬主の取り分にあたる8割の4720万円)
の京王杯SCにサトノアラジンを出走させますので、里見オーナーが、
この馬を預けている池江調教師に対して、
メイチの勝負仕上げを依頼している可能性が高いと私は判断していました。
また、最終追い切りについての報告が、
「レースでも乗る川田騎手がCウッドで一杯に追って、6Fが83秒6、
終いの1Fが11秒4という時計を出しておりました。コンマ3秒前を
走っていたダノンシーザー(古馬準オープン)を追い掛ける形で、最後は
コンマ1秒先着しておりましたし、仕掛けられるとラストはキレのある動
きを見せておりました。腹回りが引き締まって、毛ヅヤもピカピカだった
ので、4ヶ月振りだった前走のダービー卿CTを使われた上積みが大きい
筈です」
という内容でしたから、好レースが期待できると私は見ています。