土井肇オーナーが中日新聞杯に登録している、
ヤマニンボワラクテについて。
土井オーナーの本業は、愛知県名古屋市の中区に本社を構えている、
「大万証券株式会社」の取締役会長です。
１９４８年、資本金１００万円で創業された同社は、それから現在までに、
１９４９年→名古屋市中川区に下之一色営業所を新設
１９６４年→資本金を５０００万円に増額
１９８３年→愛知県岡崎市に岡崎営業所（現岡崎支店）を新設し、資本金を１億円に増額
１９８９年→資本金を１億５０００万円に増額
１９９９年→愛知県犬山市に犬山支店を新設
２００２年→資本金を３億円に増額
といった形で着実に事業規模を拡大しておりますので、
その取締役会長を務めている土井オーナーは、
地域の方や市場関係者から厚い信頼を寄せられている筈です。
そしてＪＲＡ馬主としての土井オーナーは、既にキャリアが３０年以上に及んでいる大ベテランで、
これまでに、まずは個人の名義で、１９９３年の天皇賞・秋を制したヤマニンゼファーや、
２００３年の阪神ジュベナイルＦを制したヤマニンシュクルなど、
４００頭近くを所有している上、２００１年頃までは、「土井商事」の法人名義でも、
１９９４年の阪神３歳牝馬Ｓ（現在の阪神ジュベナイルＦ）
を制したヤマニンパラダイスなど、８０頭近くを所有しておりました。
また、土井オーナーは、「錦岡牧場」の生産馬を所有することが多く、
ここは、「土井商事」の創業者であり、ＪＲＡの馬主でもあった土井重雄氏が創設した牧場で、
現在は、土井オーナーの従兄弟にあたる土井睦秋氏が代表を務めております。
２０１１年の土井オーナーは、シリウスＳを勝ったヤマニンキングリーなどの活躍により、
「２０勝・獲得賞金３億０９７２万円」という成績を残しておりました。
ただ、昨年までの４年間は、重賞を勝てていないことなどが影響し、
２０１２年→１４勝・獲得賞金２億９３４２万円
２０１３年→１８勝・獲得賞金２億８３５５万円
２０１４年→１２勝・獲得賞金１億９２８０万円
２０１５年→１０勝・獲得賞金２億３０９６万円
と記せば分かる通り、勝利数と獲得賞金のどちらも、２０１１年の数字を大きく下回っております。
したがって、今年を迎えるにあたってオーナーは、
「何としても巻き返すため、早い段階から多くの賞金を稼いでおきたい」と考えていたでしょう。
しかし実際は、今年に入ってから先週までで、
「２勝・獲得賞金５８６３万円」となっており、
「２勝・獲得賞金６４７５万円」だった昨年の同時期（３月の一週目まで）を下回っているのですから、
現在の土井オーナーは、危機感を強く抱いている筈です。
また、土井オーナーは、ヤマニンキングリーで２０１１年のシリウスＳを制してから現在まで、
重賞の連敗が「２２」まで伸びており、４年以上も勝てておりませんので、
現在は、「久々に重賞を勝ちたい」と強く願っていることでしょう。
そして今週は、１着賞金４１００万円（馬主の取り分は８割の３２８０万円）
の中日新聞杯にヤマニンボワラクテを登録してきましたので、
土井オーナーの立場であれば、この馬を預けている松永幹夫調教師に対して、
迷わずメイチの勝負仕上げを依頼する筈ですから、
実際に厩舎がどう仕上げてくるのかなど、
今後の動きを念入りに確認していきたいと考えております。