堀宣行調教師がステイヤーズSに使う、

アルバートについて。

千葉県市川市出身の堀師は、日本大学の商学部に通っている時に、

実家から近かった中山競馬場で、誘導馬の世話をするアルバイトをしていたそうです。

そして大学を出た後は、電気設備工事や情報通信工事などをやっている「関電工」で、

経理関係の仕事をしていたそうですが、1991年に、

「関電工」を辞めて競馬学校の厩務員課程に入ったように、

中山競馬場でアルバイトをしていた頃から、「馬に関わる仕事をしたい」という気持ちがあったのでしょう。

競馬学校を出てからの堀師は、諏訪富三さんの厩舎で厩務員として、

二ノ宮敬宇師の厩舎で調教助手として経験を積んで、

自分の厩舎を開業したのは2003年ですから、今年で13年目となります。

最初の年こそ、「6勝・獲得賞金1億2369万円」と伸び悩んでいましたけど、

次の年に、「16勝・獲得賞金2億2801万円」と大きく成績を伸ばすと、

その後も毎年欠かさず20勝以上を記録していましたし、

2011年には、2つのGIを含めて重賞を5勝、全体で43勝を上げて、

獲得賞金は11億5387万円、勝率は2割1厘という、開業してから一番いい数字を残していました。

その中で特に、私が「これは素晴らしい」と感じたのは、

2割1厘という勝率でして その年の調教師リーディングだった角居勝彦師のところが1割7分2厘、

その年の獲得賞金が一番だった池江泰寿師のところが1割6分3厘と書けば、

堀師が残した数字の高さがよく分かる筈です。

また、堀師が高い勝率を残したのは、2011年だけではなくて、

今年に入ってから先週までも、勝率は2割1分9厘(1位)という素晴らしい数字となっています。

ただ、調教師リーディングでは、43勝だった2011年の「6位」が最高ですから、

今年の堀師は、「何が何でも1位になりたい」と考えている筈で、

実際、先週までに、

ドゥラメンテを使った皐月賞とダービーや、

モーリスを使った安田記念とマイルCSなど、

「重賞7勝を含む48勝・獲得賞金14億2079万円」という、

誰が見ても「素晴らしい」と思うような数字を残して、

リーディング1位となっているのですから大したものです。

でも、2つの理由から、堀師が先週までの成績に満足しないで、

今週も全力で勝ちにくると見ています。

まず一つ目の理由は、堀師の管理馬で、今年の皐月賞とダービーを勝ったドゥラメンテは、

両前脚を骨折してしまい、骨片の摘出手術を受けたので、年内は復帰できないからです。

そして2つ目の理由は、リーディング2位の池江師(44勝・獲得数金17億4954万円)に、

勝利数は「4つ」上回っていますけど、賞金は3億円以上もの差をつけられています。

ですから、今の堀師は、「大きなレースを取りこぼせない」、

「ドゥラメンテの分を他の馬で稼ぎたい」と考えている筈で、師のところは今週、

1着賞金が6000円のステイヤーズSにアルバートを使いますので、

もちろん、リーディング1位をキープするために、師が勝負を懸けてきたと見るべきですね。

そこで、堀師がこの馬をどのように仕上げてくるのか、追い切りの様子を確認したところ、

レースでも乗る予定のライアン・ムーア騎手が南ウッドで強めに追って、

全体が52秒6、終いの1ハロンが12秒8という時計でまとめていました。

先行していたキャンベルジュニアを楽々とクビ先着していた動きは、

「完璧に仕上がった」と思えるものでした。

この仕上がりであれば、ここで上位に入ってくる可能性は十分にあると見ておくべきでしょう。

jc01

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