ジャパンCにイトウを使う、
ドイツのジャンピエール・カルヴァロ調教師について。
フランス出身のカルヴァロ調教師は、
1985年に母国のジャン・ベルトラン・ド・バランダ厩舎で見習騎手としてデビューして、
1992年からはオーストリアに、1994年からはドイツに拠点を移していました。
そして1999年頃からは、
当時、ドイツで1、2を争う腕前だったマリオ・ホーファー調教師の管理馬に乗るようになって、
2002年からは、毎年、ドイツリーディングのトップ10に入っていましたし、
2003年のベルリン大賞(G3)や、2008年コリーダ賞(G2)といった重賞を勝つなど、
引退するまでに800以上のレースを勝っています。
ちなみに、2002年と2003年は、ホーファー調教師も「調教師リーディング1位」になっていました。
それから、乗り役を引退した後のカルヴァロ師は、2009年に調教師の資格を取って、
ドイツで自分の厩舎を開業して、その年は、ドイツとフランスで合わせて7勝を上げていましたし、
次の年は、サロナを使ったフェリエンラントチロル(G3)で初めて重賞を勝つなど、
ドイツとフランスで合わせて12勝を上げていました。
またカルヴァロ調教師は、2012年と2013年の2年間は、母国のフランスに拠点を移して、
2012年→10勝
2013年→24勝
という成績を残していましたが、去年からは、
ドイツの名門「シュレーダーハン牧場」の専属調教師となって、またドイツに拠点を戻しています。
ドイツに戻ってからのカルヴァロ調教師は、
去年、アイヴァンホウを使ったバーデン大賞で初めてG1を勝つなど、
全部で25勝を上げて「調教師リーディング12位」になっていましたし、
今年に入ってからも、11月18日(水)までに、イトウを使ったバイエルン大賞(G1)や、
ジュリアーニを使ったバイエリシェスツフトレネン(G1)を勝つなど、
全部で24勝を上げて「調教師リーディング10位」になっているように、
すぐ結果を出せているのですから、母国のフランスより、
長く騎手をやっていたドイツの方が彼に合っているのでしょう。
もちろん、ドイツに呼んでくれた「シュレーダーハン牧場」の関係者には、
とても感謝している筈で、今回、ジャパンCに使うイトウも、この牧場の持ち馬ですから、
今、カルヴァロ調教師は、「ジャパンCを勝って、牧場の皆さんに恩返しをしたい」と考えている筈です。
イトウは、去年の4月にデビューしてから今までに、今年のバイエルン大賞(G1)や、
バーディシェンウンターネーマー大賞(G2)を勝つなど、
「10戦6勝」という成績を残しています。
そしてこの馬は、11月17日(火)の午前9時半に成田空港に到着して、
その日の午後1時半に、白井の「競馬学校国際厩舎」に到着しました。
その後、11月18日(水)から23日(日)までは、
そのまま競馬学校で軽めの調教を続けていて、23日の午後には東京競馬場に移動していました。
日本に着いてからは、ビッシリと追われていませんが、
11月1日(日)にバイエルン大賞を走ったばかりですから、強い調教は必要ないのでしょう。
また、カルヴァロ調教師は、去年、アイヴァンホウでジャパンCに参戦した直後から、
日本の競馬にはイトウが合っていると考えていて、
その時から参戦を決めていたそうですから、「本気度」はかなり高い筈です。