函館記念で注目している存在」として見ているのは、
一口馬主クラブの「社台レースホース」が登録している、
ヴァーゲンザイルとダービーフィズです。
「社台レースホース」は、「サンデーレーシング」と並ぶ最大手の一口馬主クラブで、
現在、同クラブの代表を務めている吉田晴哉氏は、社台グループの創業者である故・吉田善哉氏のご子息であり、
「社台ファーム」代表の吉田照哉オーナーと、「ノーザンファーム」代表の吉田勝己オーナーの弟です。
同クラブに於ける過去の代表的な存在としては、
皐月賞とマイルCSを制したジェニュインや、
朝日杯3歳S(現在の朝日杯FS)と天皇賞・秋を制したバブルガムフェローや、
フェブラリーSを制したゴールドアリュールや、
皐月賞とダービーを制したネオユニヴァースや、
ジャパンCダートを制したタイムパラドックスや、
桜花賞とヴィクトリアマイルを制したダンスインザムードや、
有馬記念を制したハーツクライや、
桜花賞を制したマルセリーナや、
ジャパンCダートを制したベルシャザールなどが挙げられます。
昨年の同クラブは、エキストラエンドで制した京都金杯や、
イスラボニータで制した共同通信杯と皐月賞とセントライト記念など、
重賞7勝を上げておりましたが、「JRA馬主リーディング」に於いては、
1位「キャロットファーム」→重賞12勝を含む121勝・獲得賞金30億6028万円
2位「サンデーレーシング」→重賞9勝を含む102勝・獲得賞金25億5809万円
3位「社台レースホース」→重賞7勝を含む101勝・獲得賞金24億2695万円
と、「キャロットファーム」に6億円以上、「サンデーレーシング」に1億円以上の差を付けられておりました。
したがって、今年はクラブの関係者達が、「何としてもリベンジを果たしたい」と考えている筈ですが、先週までの時点では、
1位「サンデーレーシング」→重賞7勝を含む55勝・獲得賞金16億4390万円
2位「キャロットファーム」→重賞2勝を含む59勝・獲得賞金13億0230万円
3位「社台レースホース」→重賞3勝を含む52勝・獲得賞金11億1686万円
と、「サンデーレーシング」に5億円以上、「キャロットファーム」に2億円近くのリードを許しているのですから、
この状況にクラブの関係者達が強い危機感を抱いているのは間違いないでしょう。
また、「社台レースホース」は、5月14日(木)に、
ダービー馬エイシンフラッシュの全弟にあたる「ムーンレディの2014」(父キングズベスト)や、
皐月賞馬ロゴタイプの全妹にあたる「ステレオタイプの2014」(父ローエングリン)など、
計88頭の「2015年度募集馬ラインナップ」を発表しており、
6月8日(月)から出資の受け付けを開始しておりますが、
満口となっているのは58頭で、「募集中止」となった1頭を除く29頭は現在も募集を行っております。
これが一般的な一口馬主クラブであれば、大いに順調と言えますが、
最大手の「社台レースホース」の関係者達は決して満足していない筈ですから、
現在はクラブの関係者達が、「過去の募集馬を活躍させて、更に多くの馬を満口にしたい」と考えていることでしょう。
そのため、函館記念に登録しているヴァーゲンザイルとダービーフィズについては、
クラブの関係者が、前者を管理している田村康仁調教師と、後者を管理している小島太調教師に対して、
メイチの勝負仕上げを指示していると見ておりましたので、
最終追い切りの内容を確認したところ、
□ヴァーゲンザイル
「昨日、美浦の坂路に入れられて、全体が53秒4、
終い1ハロンを12秒7でまとめていました。時計的
に特筆すべき点はありませんでしたが、函館への輸送
が控えていますので、これくらいで十分なのでしょう
調子がいい馬ならではの力強い脚捌きを見せていまし
たので、デキの良さには太鼓判を押せます」
□ダービーフィズ
「昨日、南ウッドで一杯に入れられて、全体が68秒
1、終い12秒5という時計を馬なりで出していまし
たね。メイショウスターク(3歳未勝利)をコンマ4
秒追い掛けて、最後はコンマ2秒先着した動きは、
【力を出し切れるデキに仕上がった】感じられるもの
でしたから、今回は勝ち負けが十分に期待できる筈です」
という内容でしたから、好レースが期待できるでしょう。