「株式会社ダノックス」が京都新聞杯に出走させる
ダノンリバティについて。
「ダノン」の冠名で馬を走らせている「株式会社ダノックス」の代表者は、
テレビCMでお馴染みの財務会計ソフト・「勘定奉行」などを販売している、
「株式会社オービック」の代表取締役会長・野田順弘氏です。
そのため、ここでは、「株式会社ダノックス」を「野田オーナー」と表記致します。
野田オーナーは、高校を卒業した後、1957年に近鉄百貨店へ入社し、
その在職中から関西大学の経済学部(夜間)に通い始め、1961年に同大学を卒業し、
1962年には会計機の輸入販売会社へ入社して、その後、1968年に「株式会社オービック」の前身である
「大阪ビジネスカンパニー」を設立し、1974年に現在の社名へと変更しました。
その後、1997年に開発した統合業務ソフトウェアの「OBIC7」が好評を博し、
2000年には東証一部上場を果たしており、2012年には「OBIC7」の累計導入社数が1万社を突破し、
12年連続で「国内ERP(統合基幹業務システム)累計導入社数ナンバー1」となっています。
そして、同社が1月27日(火)に発表した「平成27年3月期・第3四半期決算短信」の内容は、
売上高→416億5300万円(前年比4%増)
営業利益→179億9700万円(前年比11・9%増)
経常利益→208億円(前年比14・9%増)
と、前の年から順調に業績を伸ばしていて、
21年連続で最高益を更新しているそうですから同社のトップである野田オーナーが、
「誰もが認める優秀な経営者」であるのは言うまでもありません。
なお、JRA馬主としての野田オーナーは、2000年から馬を走らせ始めて、
当初は個人名義でしたが、2002年からは馬主名義を現在の「株式会社ダノックス」に変更しており、
過去の代表的な存在としては、2008年のファルコンSを制したダノンゴーゴーや、
2010年のNHKマイルCを制したダノンシャンティなどが挙げられるでしょう。
また、野田オーナーは、「ミッキー」の冠名でお馴染みの奥様である野田みづきオーナーと共に、
毎年のように「セレクトセール」で高額馬を何頭も購入しており、
昨年の7月14日(月)~15日(火)に行われた同セールに於いても、
お二人で計19頭に総額「10億0200万円」を投じておりました。
そして、昨年の野田オーナーは、ダノンシャークで制したマイルCSや、
ダノンレジェンドで制したカペラSや、ダノンプラチナで制した朝日杯FSなど、
「26勝・獲得賞金7億1330万円」という成績を残しておりますが、
「完全に財布が同じ」と言えるみづきオーナーは、ミッキーアイルで制したNHKマイルなど4つの重賞を含む16勝を上げ、
「4億8245万円」の賞金を獲得しており、2人合わせて、「11億9575万円」の賞金を稼いだものの、
馬主の取り分は8割の「9億5660万円」となりますので、セールで使った資金よりも下回った計算となります。
それに、今年の「セレクトセール」でも野田オーナーと、みずきオーナーは多くの馬を購入する筈ですから、
現在の野田オーナーは、「一刻も早く、セールで使った資金の回収を完了させて、
今年のセレクトセールの資金を確保しておきたい」と考えていることでしょう。
ただ、今年に入ってからの野田オーナーは先週までの時点で、「8勝・獲得賞金1億8618万円」と、
昨年を下回る数字となっていますし、奥様のみづきオーナーも、今年に入ってからは先週までの時点で、
「4勝・獲得賞金1億2798万円」と、お二人とも、昨年と比べて明らかにペースが落ちている状況ですので、
きっと野田オーナーご夫妻は今週以降、巻き返しに全力を注いでくる筈です。
よって、1着賞金5200万円(馬主の取り分は8割の4160万円)の京都新聞杯に登録しているダノンリバティについては、
野田オーナーが、この馬を管理している音無調教師に対して、
メイチの勝負仕上げを指示している可能性が高いと見ていましたので、調教師情報部の方に、
最終追い切りの内容を確認したところ、
「坂路で、全体が52秒3、終い13秒1をマークしていました。
完全に馬なりやったけど、これだけいい時計を出せましたのは、体
調がすこぶるいい証拠でしょうし、併せたダノンヨーヨーをコンマ2
秒追い掛けて、最後はコンマ1秒先着した動きは、毎日杯で2着に
入った時を上回るものでしたが、この馬の持っている力は出せると
思います」
というものでしたから、仕上がりの良さを活かして上位に入ってくる可能性を想定しておくべきだと見ています。
また、野田オーナーは今週、1着賞金9200万円のNHKマイルCにダノンメジャー、
1着賞金4000万円の新潟大賞典にダノンヨーヨーを出走させますので、
こちらも全く同じ理由で「勝負懸かり」だと見ておくべきでしょう。