一口馬主クラブの「ローレルレーシング」が桜花賞に出走させる、
ムーンエクスプレスについて。
「ローレルレーシング」は、生産牧場の関係者達が設立したクラブでして、現在、
クラブ法人・「株式会社ローレルクラブ」の代表を務めている川島伸二氏は、
1998年の日経賞を制したテンジンショウグンを生産したことなどで知られている、
「川島牧場」(北海道新冠郡新冠町)の代表でもあります。
ちなみに、同クラブに生産馬を提供している牧場の中には、
□村田牧場
2009年の高松宮記念とスプリンターズSを制したローレルゲレイロを生産
□樋渡信義
2000年のデイリー杯3歳S(現在のデイリー杯2歳S)を制したフジノテンビーを生産
□高瀬牧場
2002年の帝王賞と2003年の川崎記念を制したカネツフルーヴを生産
など、重賞勝ち馬を出している牧場が多く含まれております。
また、同クラブがこれまでに最も多くの賞金を獲得したのは、
先ほど名前を挙げたローレルゲレイロがGIを2勝するなど、
計17勝を上げていた2009年でして、この年の獲得賞金は「4億2581万円」でした。
ただ、2010年から昨年までは、
2010年→6勝・1億4981万円
2011年→14勝・1億6269万円
2012年→10勝・2億0594万円
2013年→10勝・1億6295万円
2014年→14勝・2億0533万円
と、獲得賞金が2009年の半分以下に留まっているのですから、
この状況にクラブの関係者達は危機感を抱いている筈です。
そのため、今年はクラブの関係者達が、「少しでも2009年に近づけたい」と考えていた筈ですが、
先週までの時点では、「2勝・獲得賞金4574万円」と、過去5年を下回るペースですから、
今年に入ってからまだ約3ヶ月しかたっていないとは言え、今週以降は全力で巻き返しを図ってくるでしょう。
と言いますのも、「ローレルレーシング」は、現在、
全部で8頭いる「2013年度募集馬」(現2歳世代)の内、
満口となった「ボストンタイムの2013」(牡・父ゴールドアリュール)と、
受付終了となった「ビッグテンビーの2013」(牡・父ディープスカイ)を除く、
残りの7頭はまだ出資を受け付けている上、全部で5頭いる
「2014年度募集馬」(現1歳世代)については、まだ1頭も満口になっていないのですから。
そのため、同クラブの関係者達は、「過去の募集馬を活躍させて、少しでも多く出資を募りたい」
と考えている筈であり、ムーンエクスプレスが1着賞金8900万円(馬主の取り分は8割の7120万円)の桜花賞を勝てば、
獲得賞金を一気に上積みできる訳ですし、
出資を検討している顧客層に好印象を与えることができ、
それが今後の出資者増加に繋がる筈です。
そこで、私がクラブの関係者であれば、この馬を預けている鈴木孝志調教師に対して、
「渾身の勝負仕上げ」を依頼しますし、最終追い切りについての報告が、
「坂路で、全体が54秒3、終いが12秒7を
馬なりでマークしていました。馬場が渋ってい
たため、時計は掛かりましたけど、調子がいい
馬ならではの素軽い動きでしから、このひと追
いで完全に仕上がったと見てええでしょう」
という内容でしたから、好レースが期待できると考えております。