シンザン記念に於いて、「注目すべき存在」と考えているのは、
一口馬主クラブの「ロードホースクラブ」が登録している
ロードフェリーチェです。
同クラブの代表取締役を務めている中村伊三美氏は、
「モエレ」の冠名でお馴染みの中村和夫オーナーのご子息です。
そのため、「ロード」の馬と「モエレ」の馬が同じレースに出走してくる場合は、
「実質的には２頭出し」と考え、
「どちらで勝負を懸けてきているのか」
を慎重に検討する必要がありますが、
シンザン記念に「モエレ」の馬は登録しておりませんので、
「純粋にクラブとして勝ちにきた」と判断できるでしょう。
また、これまでの「ロードホースクラブ」の募集馬の中で、代表的な存在と言えば、
２０１２年と２０１３年のスプリンターズＳと香港Ｃを連覇
するなど、ＧＩを６勝し、昨年１月に引退したロードカナロアでしょう。
そして、そのロードカナロアが現役だった２０１３年は、
３つのＧＩを含め重賞４勝を含む２４勝を上げ、獲得賞金は７億６７６６万円として、
同クラブにとって過去最高となる成績を残しておりました。
しかし、昨年の「ロードホースクラブ」は、キャトルフィーユでクイーンＳを制したものの、
勝利数は１６勝と、２０１３年を大きく下回っている上、獲得賞金に関しては、
前年の半分にも満たない３億３２５０万円という状況でしたから、
今年は同クラブの関係者達が、巻き返しに全力を注いでくると見ております。
ただ、こういった「成績の落ち込み」は、募集馬に対する出資状況に大きく影響を与えているようでして、
「ロードホースクラブ」は、昨年の１０月３日（金）に、
計２７頭の「２０１４年度募集馬」（現２歳世代）を発表し、
これらに関して、１１月１日（土）から１１月１４日（金）まで先行受付を行い、
１２月１日（月）から通常受付を行っておりますが、
既に満口となっているのは３頭のみという、募集中が２４頭という状況です。
そのため、現在はクラブの関係者全員が、
「残りの２４頭を少しでも早く満口にできるよう、
過去の募集馬を活躍させてクラブの知名度を高めたい」
と考えている筈で、１着賞金３７００万円（馬主の取り分は８割の２９６０万円）の
シンザン記念に登録しているロードフェリーチェについては、
この馬を管理している昆調教師に対し、クラブの関係者から、
メイチの勝負仕上げといった指示が出ているのは間違いないと見ておくべきでしょう。