山内研二調教師がシリウスＳに使う、
トウシンイーグルについて。
山内調教師は、１９７２年に短期騎手講習課程の第３期生になり、
ダービーを勝ったダイナガリバーや、有馬記念を勝ったスターロッチ、
天皇賞・春を勝ったモンテプリンスなどを育て上げた松山吉三郎師のところで、
１９７４年に乗り役としてデビューしました。
その後、ショウフウグリーンで勝った１９７８年の小倉記念を含む６１勝を上げ、
調教師の試験に受かった１９８７年に乗り役を引退し、
２年後の１９８９年に自分の厩舎を開業しています。
そして、次の年の東京障害特別をシンクロトロンで制し、初めて重賞を勝つと、
その後の活躍は皆さんも知っている通りで、ダンツシアトルを使った１９９５年の宝塚記念や、
イシノサンデーを使った１９９６年の皐月賞や、シルクプリマドンナを使った２０００年のオークスなど、
去年までに６つのＧＩを含む重賞４６勝を上げ、今までに１０回、優秀調教師賞を受賞しています。
そして、過去５年も、
２００９年→１９勝を上げ、３億０９４５万円の賞金を獲得
２０１０年→２４勝を上げ、４億９１６９万円の賞金を獲得
２０１１年→１８勝を上げ、３億３０００万円の賞金を獲得
２０１２年→２５勝を上げ、３億９８７７万円の賞金を獲得
２０１３年→２２勝を上げ、３億５２２８万円の賞金を獲得
と、安定した成績を残しています。
ただ、開業してから一番いい成績は、ダンツフレームを使った宝塚記念など重賞を５つ勝った２００２年で、
その年は、「４９勝・獲得賞金１２億１９３７万円」でしたから、山内調教師は、
最近の成績に対し物足りなさを感じているでしょう。
その原因の一つには、
２００１年→ダンツフレームで勝ったアーリントンＣなど計３勝
２００２年→アローキャリーで勝った桜花賞など計５勝
２００３年→ラントゥザフリーズで勝った共同通信杯など計５勝
２００４年→ダンツジャッジで勝ったアメリカＪＣＣなど計３勝
２００５年→コンゴーリキシオーで勝ったきさらぎ賞など計４勝
と、コンスタントに勝っていた重賞を、
２００９年→勝ち星なし
２０１０年→コウエイトライが勝った阪神ジャンプＳなど計２勝
２０１１年→勝ち星なし
２０１２年→ストークアンドレイで勝った函館２歳Ｓの１勝
２０１３年→勝ち星なし
というように、あまり勝てなくなったことが挙げられるでしょう。
そして、今年も山内調教師のところは、まだ重賞は勝てていませんので、
今の山内調教師は、「重賞を勝って、一気に賞金を稼ぎたい」と思っている筈です。
そのため、シリウスＳを使うトウシンイーグルに対しては、
大きな期待を寄せている筈で、実際、師がこの馬をどう仕上げてくるのか、
最終追い切りの内容を確認したところ、坂路でビッシリと追って、
全体が５２秒６、終い１２秒４を出していました。
追い切りが終わった後は、いい意味でのうるささを見せるようなって、
気合いもだいぶ入ってきたように見えましたから、
この馬の持っている力は出せる状態に仕上がったと判断しています。
前走の阿蘇Ｓでは９着に負けてしまったため、
今回は、それほど人気にはならないと思いますが、
状態の良さを活かして人気以上の「激走」の可能性も大いにありそうですね。
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