2012年12月の記事一覧

社台グループが権力を発揮している最大の要因、

それは、種牡馬ビジネスの成功などにより、

強い馬を数多く輩出しているからだ。

そして社台の馬が

好成績をあげられる理由の一つに、

トレセン近郊に

休養・育成・調教を目的に

立派な育成場を持っていることがあげられる。

美浦トレセンの近くには、

山元トレセン(宮城県山元町)、

ノーザンファーム天栄(福島県天栄村)があり、

栗東トレセンの近くには、

ノーザンファームしがらき(滋賀県信楽町)、

グリーンウッド・トレーニング(滋賀県甲南町)がある。

これらの育成場は、

厩舎の限られた馬房(最大、1厩舎28馬房)の有効利用、

つまり馬の入れ替えを

スムーズに行えるように設けられているが、

メリットはそれだけではない。

施設自体が美浦、栗東トレセン以上に

充実したものとなっており、

ここの坂路などで鍛えておけば、

両トレセンに戻ってすぐに競馬に使えるのだ。

もちろん、休養馬のリフレッシュ効果も抜群。

さらに、預託料が美浦、

栗東トレセンよりも格段に安く、

馬主に喜ばれていることもある。

厩舎にもよるが、

おおよそ3分の2ぐらいで済むという。

だが、問題も発生した。

「11年に後藤由之調教師が

58歳の若さで調教師を辞めましたが、

自分の手でタクトを振って

馬を仕上げることがなくなったためです。

昔は調整方法を厩舎スタッフと決めて仕上げていったが、

今は育成場で

『もうレースを使うだけ』の状態にして戻し、

競馬を使う時だけ美浦、

栗東トレセンを使用する馬主が増えてきた。

社台系の馬はほとんどがそう。

これでは調教師として腕の見せどころも

情熱もなくなってしまう。

今や、調教師の大事な仕事は

預託馬集めに出馬投票、

という人もいるほどです」

(専門紙トラックマン)

一方で、

社台系の馬の有無が経営問題につながるケースも。

12年11月20日付で、

嶋田功、保田一隆、坂本勝美の

各厩舎が「勇退」した。

美浦トレセン関係者が暗い表情で明かす。

「実態は『廃業』ですよ。

馬が集まらず、社台系の馬はほぼゼロでした。

社台とのコネを作ってこなかったからです。

あんなところに頭を下げたくない

というプライドがありましたが、

いまさら接近しようとしても

『キミのところに預けてもダメだよ』

と一蹴されてしまう。

食い込む余地はもはやないのが現状でしたね」

この他、美浦所属の3厩舎が大ピンチだと言われ、

「13年中にも廃業に追い込まれるのでは、

と噂されています。

彼らも社台にはまったく相手にされていません」

(前出・トレセン関係者)

競馬関係者情報

武は、社台の馬ローズキングダム

(10年・ジャパンカップ)の騎乗ぶりと、

同レースの審議での「発言問題」

を巡って社台の逆鱗に触れ、

干されるという結果を招く。

さらにタメ殺し騎乗と相まって、

現在では社台に見放され、

有力馬にはあまり乗れなくなった。

勝利数の激減は、

まさに社台との確執が原因と言えるのだ。

代わって騎乗を依頼されるのは、

ご存じのようにミルコ・デムーロや

クリストフ・スミヨンといった

一流外国人騎手だ。

GⅠでの有力馬騎乗など、

もはや外国人騎手なくして

日本の競馬はありえないが、

それを積極的に推し進めてきたのが

社台グループなのである。

何でも、決定的となったのは、世界的な名手

ランフランコ・デットーリの存在だと言われる。

「02年のジャパンカップのテレビ放送に

ゲスト出演した照哉氏が

『デットーリが騎乗すると、

他の騎手より5馬身違う』と発言し、

物議を醸したことがあった。

実際に、ファルブラヴに騎乗した

デットーリが勝ったため、

照哉氏は『それ見たことか』

と自慢げにしていたが、

それを知った日本の騎手の一部から

『言いすぎじゃないか』

という声が上がったのも事実です。

でも、それも一時のこと。

社台はこの頃から、

外国人騎手中心でいこうと、

心が定まったと聞きます」

(厩舎関係者)

社台としては、

何とか通年で外国人騎手を乗せたい

(現在は1人約3カ月間の短期免許のみ)。

が、それには日本騎手クラブ(会長は武豊)から

「そんなことをされては日本人騎手の生活が脅かされる」

と反対の声が上がっており、

JRAもOKは出していない。

それならばと社台が次に打ち出した手が、

地方競馬の名手・戸崎圭太(大井)の起用だった。

さる調教師はこう話す。

「南関東に預けている社台の有力馬には

必ずと言っていいほど、戸崎を乗せています。

彼がJRAに来て乗る時にも、

社台はいい馬をドンドン回しています。

ほとんど、外国人騎手と同じ扱いですね。

来年2月のJRA騎手試験に合格すれば

社台は関東の主戦騎手にするのではないでしょうか」

いずれにせよ、

期待馬には実力のある騎手を乗せる姿勢を、

社台は今後とも徹底していくことだろう。

ちなみに、社台において、

先の外国人騎手起用には一定のラインがあり、

社台レースホースには主に

デムーロ、ルメール。

サンデーレーシングには

スミヨンが乗るケースが多い。

彼らがそのクラブ馬に乗ってきたら、

まず勝負がかりと思って間違いない。

競馬関係者情報

「それもこれも、サンデーサイレンス産駒は、

初年度からGⅠ馬フジキセキ

(朝日杯3歳ステークス制覇)

を出すなどして、

爆発的な成功を見せたからです。

この馬の存在抜きでセレクトセールの大成功、

ひいては社台の現在はありえないと断言できます」

このセレクトセールで

サンデーサイレンスの果たした役目は、

いわば「打ち出の小槌」。

続々と高額取引馬を出しては、

社台の懐を温めていった。

ちなみにサンデー産駒の馬には、

あのディープインパクトもいる。

ディープは現在、

チャンピオンサイヤーの座を確定的にし、

日本の競馬の牽引車的存在になっている。

一回の種付け料は1000万円と言われ、

「それで年間200頭以上に

種付けをしているわけですから、

どれだけ儲かるかがわかるでしょう。

社台王国を潤わせ、

影響力を増大させているドル箱ですよ」

(トラックマン)

さて、サンデーサイレンスの成功については、

日本の馬場にマッチしたからだ

ということがしばしば指摘されるが、

実はその仔の扱いは簡単なものではなかった。

産駒の多くは手足がグッと伸びて

しなやかな動きをするが、

気性面の荒さを持ち合わせ、

また、直線で抜け出すと気を抜いて

「ソラ」を使ったり、内にササッたりもした。

その典型的な例が、

95年ダービーを制したタヤスツヨシや、

96年皐月賞馬のイシノサンデー。

直線で抜け出す際に、

内側にササッて他馬を妨害、

長時間審議になった。

だが、こうした「クセのある」

サンデーサイレンスの仔を上手に操り、

何度もGⅠ勝利を収めた騎手がいた。

言うまでもなく、天才と称される武豊だ。

武をよく知る厩舎関係者が証言する。

「豊はビデオで現役時代のサンデーサイレンスの

走りを何度も繰り返し見ていて、

そういう癖があることを早くからつかんで乗っていた。

つまり、スタートして気合いをつけるようなことをせずに、

脚をため、直線で他馬を

一気にかわしてしまうレースをしたのです。

ディープインパクトの騎乗がまさにその典型ですが、

実際に乗っていた時は、

レースへの集中力をどう保たせるか

神経をかなり遣ったと聞きます」

一方で、こうした騎乗

は武にとっての弊害も生むことになる。

「この成功に味をしめたせいか、

あまり前々で競馬をしないようになりました。

それで人気馬に乗って取りこぼす(差して届かず)

ようにもなり、いつしか

『タメ殺しの武』と

揶揄されるようにもなりました」

(トラックマン)

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